フットサルには底力がある
「フットサルはサッカーがダメになった選手がやるものだ」
サッカーのあるコーチがこんな事をいっていたという。
本当だろうか?
先日とある保護者から聞いた。
息子はフットサルが好だからやらせたいと少年団のコーチに伝えたところ。
「フットサルはサッカーがダメになった選手がやるものだ。」
と言われたそうです。
これが今のフットボール界の縮図です。
ダメな選手ではなく、フットサルが優れた選手が進む道にしたい。
— 冨成 弘之 (@Hiroyuki_FGDR) September 12, 2018
フットサルはサッカーと比べて非常にテクニカルな競技であり、足技の高度な技術が求められる。しかも1つのチームには5人しかいないから、サッカーの様に体を休めながらプレーする事が出来ない。フットサルは下手な者や虚弱な者には出来ない。サッカーでダメな者が流れ着く競技でもない。 https://t.co/5kNBpPufb6
— 紅夢 (@beniyume_) September 12, 2018
ロベルト・カルロスもネイマールもフッキも大津祐樹もフットサル出身の選手だし、宇賀神にもフットサルの経験がある。フットサルはサッカーと比べてプロクラブとしての収益化が難しいというだけで、どちらが上という競技ではない。サッカー選手にとってフットサルの経験は絶対にプラスになる。
— 紅夢 (@beniyume_) September 13, 2018
マリノス 1-2 レッズ
マリノスは車線変更を拒む守備で浦和に対抗した。宇賀神の先制点は運動量が多くても負けない足腰の賜物だ。フットサルでは特にスタミナが要求される。宇賀神はフットサル経験者でそのスクールも持ってるが、これでも「フットサルはサッカーであぶれた者がやる競技」と言えるのか?— 紅夢 (@beniyume_) September 16, 2018
浦和レッズに宇賀神友弥という選手がいる。
レッズのユースから直接トップチームに昇格できなかった彼は、流通経済大学に入学し、そこのサッカーチームに所属しつつサッカーやフットサルの大会に参戦していた。
そして大学在籍中にJリーグの特別指定選手に指名され、レッズのトップチームに選手登録された。
宇賀神は日本代表選手としても1試合出場した。
そして出身地の埼玉県戸田市にサッカースクールとフットサルコートを開いた。
ロベルト・カルロスが短期間限定でFリーグに参戦したこともあり、フットサルが注目を浴び出している。
フットサルはサッカーと比べ物にならないぐらい、体力の消耗が激しい。
サッカーでは11人でパスを回す。
フットサルでは5人でパスを回す。
サッカーではFWとMFが攻め上がっている間、DFは体を休めることが出来る。
攻め上がっている4、5人でパス交換すれば、それで攻撃が成立するからだ。
サッカーでは「ボールを使った休憩をしろ」という言葉さえある。
フットサルでそういうわけにいかない。
攻め上がったピヴォとアラに「あとはよろしく」と言わんばかりにフィクソが自陣ゴール前で休憩していると、たちまち球を奪われロングシュートを決められて万事休す。
フットサルで試合中に休憩するのは難しい。
試合時間が20分ハーフしかない事からも、フットサルの選手の過酷さがうかがえる。
そんな所で揉まれれば、間違いなくスタミナが付く。
ましてフットサルスクールの幹部にもなれば、Jリーグの試合中にダラダラしたプレーは間違ってもできない。
今日、宇賀神は横浜F・マリノス相手に弾丸シュートを決めて勝利に結びつけた。
冒頭の話のコーチに訊きたい。
フットサルは本当にサッカーがダメになった選手がやるものか?
「サッカーがダメになったフットサルの選手」と言われた者は、Jリーガーとして日本の最高峰のリーグに常時参戦している。
ACLの決勝の舞台でファイナリストとしてプレーして、アジア王者にもなった。
サッカーの選手として、日本代表入りして試合にも出場した。
これでも「フットサルをやった者はサッカーがダメな者」と言えるのか?
宇賀神の行動が、実に雄弁に結論を語っている。
◆こちらの記事もオススメ
サポーターはお金じゃ買えない
サッカー観戦初心者がやりがちなたった1つのミス
日本のプロサッカーリーグのまとめ