ミャンマーのサッカーリーグのまとめ
ミャンマーのサッカーリーグについてまとめてみました。
◆公式サイト
なし
◆連盟
アジアサッカー連盟(AFC)
◆1部リーグ名称
ミャンマー・ナショナル・リーグ(Myanmar National League/မြန်မာ နေရှင်နယ် လိဂ်)
※通称MNL
◆所属チーム数
10
◆試合形式
リーグ戦(1ステージ制/ホーム&アウェー2回戦総当たり)
※試合数18
◆開催期間
6月下旬〜11月上旬
◆移籍期間
2022年シーズンのウインドーは4/1〜6/17と8/1〜8/31
◆順位決定方法
勝ち点→直接対決での勝ち点→直接対決での得失点差→直接対決での総得点→得失点差→総得点
◆ACL枠
0
※MNL優勝チームはAFCカップのグループステージに、ジェネラル・アウン・サン・シールド優勝チームはAFCカップのプレーオフに参戦
◆2部リーグ(MNL-2/MNL-2/MNL-2)
詳細不明
◆昇降格枠
降格枠は1(MNLの10位のチームが自動降格)
◆それ以外の大会
◇ジェネラル・アウン・サン・シールド(General Aung San Shield/General Aung San Shield)
MNLとMNL-2の所属チームが参加する一発勝負のトーナメント方式のリーグカップの大会(ただし準決勝はホーム&アウェー方式)。
◆平均入場者数
不明
◆チーム名
エーヤワディー・ユナイテッドFC(Ayeyawady United F.C./ဧရာဝတီယူနိုက်တက် ဘောလုံးအသင်း)
チンランドFC(Chinland F.C./ချင်းယူနိုက်တက် ဘောလုံးအသင်း)
ハンタワディ・ユナイテッドFC(Hanthawaddy United F.C./ဟံသာဝတီယူနိုက်တက် ဘောလုံးအသင်း)
I.S.P.E.(I.S.P.E./အားကစားသိပ္ပံဘောလုံးအသင်း)
ザガイン・ユナイテッドFC(Sagaing United F.C./စစ်ကိုင်း ယူနိုက်တက် ဘောလုံးအသင်း)
ミャワディFC(Myawady F.C./မြဝတီ ဘောလုံးအသင်း)
ラカイン・ユナイテッドFC(Rakhine United F.C./ရခိုင်ယူနိုက်တက် ဘောလုံးအသင်း)
シャン・ユナイテッドFC(Shan United F.C./ရှမ်းယူနိုက်တက် ဘောလုံးအသင်း)
ヤダナボンFC(Yadanarbon F.C./ရတနာပုံ ဘောလုံး အသင်း)
ヤンゴン・ユナイテッドFC(Yangon United F.C./ရန်ကုန်ယူနိုက်တက် ဘောလုံးအသင်း)
◆最近の概要
世界中がコロナ禍で右往左往している中で、東南アジアのこの国のサッカー界ではそれどころではない事件に翻弄されていた。
2020年シーズンのMNLには1月上旬の開幕当初には12チームが参戦していた。だがパンデミックの波はミャンマーにも訪れ、3月上旬の第8節からは無観客試合として実施する事になり、その1週間後の第9節を最後に大会自体が延期を強いられた。それから5ヶ月以上経った8月下旬に再開されるのだが、この中断期間中にズェカピン・ユナイテッドFCとチン・ユナイテッドがチームを解散したため、それまでのこの2チームが参戦した試合戦績は抹消され、10チームでヤンゴンで1部リーグの残り全ての試合を実施した。結局10月上旬全日程を終え、シャン・ユナイテッドFCがリーグ優勝を遂げた。当然の様に翌シーズンも行われようとしていた所の2021年2月1日にクーデターが勃発した。このクーデターは軍事政権が復活しアウンサンスーチーが拘束される等といった大規模なものだった。このクーデターの影響で、2021年シーズンのMNLは中止に追い込まれた。このクーデターは現在も内戦として継続中であり、そんな中で例年より半年近くも遅いタイミングで2022年シーズンのMNLがようやく開幕した。なおMNL王者チームとして参戦予定だったシャン・ユナイテッドFCが2021年シーズンのACLへの参戦を辞退しなければならなくなった事を受け、MNL勢はそれまであった0.5枠のACL枠を喪失した。
コロナ禍に陥ってからジェネラル・アウン・サン・シールドが実施出来ていなかったり、MFFチャリティカップ(MNL優勝チームとジェネラル・アウン・サン・シールド優勝チームが対戦する大会)の存続が不明になっていたり、2021年シーズンもマグウェFCとサザン・ミャンマー FCが解散する等してMNLから脱退するクラブが続出していたりと、ミャンマーのサッカー界は混乱を極めている。そんな中で生き残ったクラブがMNLで試合を繰り広げている。所属チームの10チーム中半数の5チームが国内最大の都市ヤンゴンにホームスタジアムを持っている。このリーグで最も多くの客を入れられるスタジアムは、そのヤンゴンにある40,000人収容のチンランドFCの本拠地アウンサン・サッカー競技場だ。収容人数の面でMNLの公式戦を行うスタジアムは大箱から小箱までバラエティーに富んでいて、数千人しか入れられないスタジアムも珍しくない。なお行政都市としての色合いが濃い首都ネピドーにはMNLを実施するスタジアムが存在しない。
現所属選手の情報を開示しているクラブが非常に少なく、MNLに今所属している外国人選手の中で確認できたのは1人のコートジボワール人のみである。確認できる範囲内では自国籍選手ばかりだが、これは2022年シーズンに限らず長い間同様の傾向だった。これはミャンマーで起こっていた度重なる内戦と組織的な人権侵害の影響があると見られている。日本の外務省が発表した危険情報では、ミャンマー全土には基本的にレベル2(不要不急の渡航禁止勧告)と見做していて、一部国境付近の武装勢力による襲撃事件が活発化している地域にはレベル3(渡航禁止勧告)が敷かれている。この様な状況でミャンマーでプレーしたがる外国人がどれだけいるだろうか?
サッカーを語る以前に、平和を知らないこの国の人達が平和の味を知る事を心から願う。
◆最終更新日時
2022/7/10
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