アイスランドのサッカーリーグのまとめ

アイスランドのサッカーリーグについてまとめてみました。

◆公式サイト
https://www.ksi.is

◆連盟
欧州サッカー連盟(UEFA)

◆1部リーグ名称
ペスタテイルトカルラ(Besta-deild karla/Besta deild karla)

◆所属チーム数
12

◆試合形式
リーグ戦(1ステージ制/ホーム&アウェー2回戦総当たり)
※試合数22

◆開催期間
4月中旬〜9月中旬

◆移籍期間
2022年シーズンは2/17〜5/11と6/29〜7/26

◆順位決定方法
勝ち点→得失点差→総得点→直接対決での勝ち点→直接対決での得失点差→直接対決での総得点→直接対決でのアウェーゴール数→プレーオフ(優勝チームを決める場合のみ実施)→抽選

◆チャンピオンズリーグ枠
0.03125(ペスタテイルトカルラの優勝チームが予備予選より参戦)
※アイスランド・カップ優勝チーム及びペスタテイルトカルラの準優勝のチームはヨーロッパカンファレンスリーグ予選1回戦に参戦

◆2部リーグ(1テイルトカルラ/1. deild karla/1. deild karla í knattspyrnu)
12チームが所属。1ステージ制でホーム&アウェー2回戦総当たり。

◆昇降格枠
2(ペスタテイルトカルラの11位、12位のチームと1テイルトカルラの1位、2位のチームが自動昇降格)

◆それ以外の大会
◇アイスランド・カップ(Icelandic Men’s Football Cup/Bikarkeppni karla í knattspyrnu)
ペスタテイルトカルラを始めとするアイスランドの全84チームが参加する一発勝負のトーナメント方式の大会。ペスタテイルトカルラ勢はラウンド32より参戦。2021年シーズンは4月下旬から10月中旬にかけて開催された。
◇アイスランド・リーグカップ(Icelandic Men’s Football League Cup/Lengjubikarinn)
ペスタテイルトカルラと1テイルトカルラの全24チームで行われる大会。6チームずつの4グループに分けて1回戦総当たり方式のグループステージを実施。各グループ上位2チームが一発勝負のノックアウトステージに進出。2022年シーズンは2月上旬から3月下旬にかけて開催された。
◇アイスランド・スーパーカップ(Icelandic Men’s Football Super Cup/Meistarakeppni karla í knattspyrnu)
ペスタテイルトカルラとアイスランド・カップの優勝チーム同士が対戦する一発勝負の大会。ペスタテイルトカルラの開幕直前に開催する。

◆平均入場者数
不明

◆チーム名
プレイザプリーク(Breidablik men’s football/Breiðablik)
FH(FH/FH)
フラム・レイキャヴィーク(Knattspyrnufelagid Fram/Knattspyrnufélagið Fram)
IAアクラネース(IA Akranes FC/Íþróttabandalag Akraness)
IBヴェストマンナエイヤ(IBV men’s football/ÍBV)
KA(Knattspyrnufelag Akureyrar/Knattspyrnufélag Akureyrar)
クナッツピルヌテイルト・ケフラヴィーク(Knattspyrnudeild Keflavik/Knattspyrnudeild Keflavík)
KRレイキャヴィーク(Knattspyrnufelag Reykjavikur/Knattspyrnufélag Reykjavíkur)
レイクニール・レイキャヴィーク(Leiknir Reykjavik/Íþróttafélagið Leiknir)
スティヤルナーン(Stjarnan men’s football/Ungmennafélagið Stjarnan)
ヴァールール(Valur/Knattspyrnufélagið Valur)
ヴィキングル・レイキャヴィーク(Knattspyrnufelagid Vikingur/Knattspyrnufélagið Víkingur)

◆最近の概要
世界中を震撼させた新型コロナウイルスはオーロラの見える極北の地のサッカー界にも届いていた。
アイスランドの国内リーグは4月に始まり9月に終わる短いリーグである。そのプレシーズンマッチとして位置付けられているアイスランド・リーグカップはパンデミックのため3月上旬の段階で中断され、そのまま大会が打ち切られた。未曾有の伝染病のために4試合程度終えたところで、つまりグループステージの段階で大会が強制終了させられた事になる。そして2020年シーズンの1部リーグはウルヴァルステイルトという名前で4月下旬に開幕する予定だったが、こちらもパンデミックの影響で6月中旬まで延期になった。そして17〜18試合消化した10月上旬に中断に追い込まれ、そのまま10月下旬にこのシーズンが打ち切られた。チームにより消化試合数にバラツキがあるため、最終順位は1試合当たりの勝ち点で決定された。アイスランド・カップも同じ経緯で開幕が6月上旬になり、8月下旬に実施した準々決勝の段階で打ち切られた。翌2021年シーズンのアイスランド・リーグカップは3月下旬の準々決勝でまたしても打ち切られてしまったが、それ以降に開かれたアイスランド・カップとウルヴァルステイルトは概ね予定通りに進行し全日程を実施できた。
北海道と四国を合わせた程度の面積を持つアイスランドだが、内陸部は氷河に覆われていて無人地帯である。北部にはKAのあるアークレイリの様に人が住む都市もあるが、寒流の影響を受けて夏は暑くならず冬は氷点下まで下がる。このため暖流の影響を受ける南西部に人口もペスタテイルトカルラのクラブも集中している。つまり可住地域が極端に狭い。この国の1部リーグを開催するスタジアムには10,000人以上収容できる所がなく、最も収容人員の多いスタジアムでも首都レイキャヴィークにある9,800人収容の陸上競技場のラウガルタルスヴェルル(フラム・レイキャヴィークのホームスタジアム)になる。ただしこの国の人口が34万人程度しかない。埼玉県所沢市程度の人口しかない国では、どうしても小箱のスタジアムばかりになる。ちなみにアイスランドではバレーボールやテコンドー等の室内競技が盛んであり、ハンドボール部門のある総合スポーツクラブが多い。
アイスランドは同じ移動のスウェーデンやノルウェー辺りと比べて気温が暖かい。そして経済的に豊かでもある。しかし金融立国ゆえに景気の波は大きい。ユーラシア大陸から離れた場所である事もあり、ペスタテイルトカルラを活動の場に選ぶ外国人選手の数は他の欧州の国内リーグと比べて少ない。アイスランドの1部リーグにはデンマーク人(8人)、フェロー諸島人(4人)といった近隣の国や地域がルーツの選手が目立つ。
2021年シーズンではヴィキングル・レイキャヴィークがウルヴァルステイルトとアイスランド・カップの2冠を達成した。ただシーズン終了から9ヶ月も経ってから参戦する国際大会の舞台ではどうしても分が悪い。UEFAチャンピオンズリーグでは最近ではKRレイキャヴィークやヴァールールといったアイスランド勢が予選1回戦に参戦しているが、その初戦で大敗して姿を消すのが常である。国内1部リーグの名称がウルヴァルステイルトから「男子の最高部門」を意味するペスタテイルトカルラでの闘いぶりはどうなるのか? そしてそれを制したチームが国際舞台で勝ち上がれるのか? そういった所が興味深い。
2018年シーズンのワールドカップではアイスランド代表の試合でサポーターがバイキングクラップを鳴らすなどして確かな印象を残した。独自のスタイルを残したままアイスランドのリーグが発展していくのを望んでいる。

◆最終更新日時
2022/5/20

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