カナダのサッカーリーグのまとめ
カナダのサッカーリーグについてまとめてみました。
◆公式サイト
https://canpl.ca
◆連盟
北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)
◆1部リーグ名称
カナダ・プレミアリーグ(Canadian Premier League/Première ligue canadienne)
◆所属チーム数
8
◆試合形式
ホーム&アウェー4回戦総当たりでのリーグ戦のレギュラーシーズン終了後、上位4チームがプレーオフに進む。プレーオフは一発勝負のトーナメント方式。
※試合数28〜30
◆開催期間
4月上旬〜10月下旬
◆移籍期間
2022年シーズンは2/10〜5/4と7/7〜8/4
◆順位決定方法
勝ち点→勝利数→得失点差→総得点→アウェーゴールでの得失点差→アウェーゴール数→ホームゴールでの得失点差→ホームゴール数→21歳未満の選手がプレーした時間→コイントスまたは抽選
◆CONCACAFチャンピオンズリーグ枠
1(カナダ・プレミアリーグ優勝チームがラウンド16より参戦)
◆2部リーグ
なし
◆昇降格枠
なし
◆それ以外の大会
◇カナディアン・チャンピオンシップ(Canadian Championship/Championnat canadien)
カナダ国内に本拠地を持つ13チーム(メジャーリーグサッカー所属チームを含む)が参戦する大会。カナダ・プレミアリーグ勢は1回戦または準々決勝から参戦。5月上旬から7月にかけて開催。
◆平均入場者数
不明
◆チーム名
アトレティコ・オタワ(Atletico Ottawa/Atlético Ottawa)
キャヴァルリーFC(Cavalry FC/Cavalry Football Club)
FCエドモントン(FC Edmonton/FC Edmonton)
フォージFC(Forge FC/Forge Football Club)
HFXワンダラーズFC(HFX Wanderers FC/HFX Wanderers Football Club)
パシフィックFC(Pacific FC/Pacific Football Club)
ヴァロールFC(Valour FC/Valour Football Club)
ヨーク・ユナイテッドFC(York United FC/York United Football Club)
|
|
◆最近の概要
新型コロナウイルスは北米大陸の北のサッカー界でも混乱をもたらしていた。
2020年シーズンのカナダ・プレミアリーグは本来は4月中旬に開幕する予定だった。だがパンデミックのために3月中旬の時点で開幕の延期の発表が有った。この延期が長期間に及び開幕が大幅に後ろ倒しになったため、大会方式を大幅に変更した。「ファーストステージ(1回戦総当たり方式で上位4チームが勝ち抜け)」→「グループステージ(1回戦総当たり方式で上位2チームが勝ち抜け)」→「決勝(一発勝負)」にする事で試合数を7〜11に削減した上で8月中旬に開幕して9月上旬に閉幕するという、国内リーグではあまり例を見ない短期集中開催となった。このシーズンでは全試合がプリンスエドワードアイランド州立大学で実施する無観客の完全セントラル開催だった。コロナ禍はこれで終わらず、翌2021年シーズンでは5月下旬に開幕予定だったのが5月中旬に開幕の延期を発表した。このシーズンの開幕は6月下旬になり、ウィニペグにあるIGフィールドでのセントラル開催だった。しばらくは一般人との人流を完全に絶つバブルシステムがチームに導入された上で、無観客で開幕された。そして7月下旬から従来のホーム&アウェー制での試合に戻った。このシーズンでは本来の大会方式で行われ、11月中旬に全日程を終えた。
カナダの気候は基本的に酷寒なので、人口が南部に集中する。当然ながらカナダ・プレミアリーグに加盟しているチームのホームスタジアムは全て国土の南端に位置している。このリーグを開催する上で最も多くのサポーターを収容できるスタジアムは先程述べたIGフィールドだ。33,234人を収容できるこのスタジアムは、ヴァロールFCがホームスタジアムとして使用している。全般的に収容人数が10,000人を切る小規模なスタジアムが多い。
カナダは経済的に発展している国ゆえに、カナダ・プレミアリーグには外国人選手が多い。イングランド人(6人)やオランダ人(5人)、ドイツ人(4人)といった欧州勢が目立つ。もちろん欧州だけでなく中南米やアフリカ等、世界中から選手が集まっている。ただし自国籍選手が試合に出られる様に先発に自国籍選手を6人以上置かなければいけなかったり、シーズンで2,000分間以上出場している21歳未満の自国籍選手を3人以上作らなければいけなかったり等のルールが存在する。さらにクラブ毎に人件費の上限が決まっているサラリーキャップ制も存在している。
ここまでリーグ側が出費に目を光らせている理由は、カナダ・プレミアリーグの前身だったカナディアン・サッカーリーグが1992年に消滅したからである。その後カナダのクラブチームの中にはメジャーリーグサッカーに加盟する所が出てきた。アメリカに越境参加するクラブが目立つという、カナダにいるカナダ人のサッカー好きにとって寂しい状況が続く中でようやく2019年に発足したのがカナダ・プレミアリーグだった。それまでCONCACAFチャンピオンズリーグにカナダ勢が乗り込んだ実績は乏しく、本大会への参加に漕ぎ着けてもメジャーリーグサッカーの一員としての参戦だった。ただし2022年シーズンの大会では遂にカナダ・プレミアリーグ勢として初めてフォージFCが出場した。残念ながら初戦で敗退してしまったが、それでも本大会のラウンド16に出場した事は大きな1歩である。ちなみに2022年シーズンのカナダ・プレミアリーグではパシフィックFCが初優勝を果たしたが、次の大陸選手権では初勝利を挙げられるだろうか? リーグ発足からまだ3年しか経っていない故に降格制度を適用できるほど加盟チームが集まっていないが、2023年シーズンのカナダ・プレミアリーグにはグレーター・ヴァンクーヴァーが新たに参戦することが見込まれている。
サッカーの灯が消えない様に願っている。
◆最終更新日時
2022/5/12
◆こちらの記事もオススメ
アメリカのサッカーリーグのまとめ
メキシコのサッカーリーグのまとめ
日本のサッカーリーグのまとめ