ヨルダンのサッカーリーグのまとめ

ヨルダンのサッカーリーグについてまとめてみました。

◆公式サイト
https://www.jfa.jo

◆連盟
アジアサッカー連盟(AFC)

◆1部リーグ名称
ヨルダン・プロリーグ(Jordanian Pro League/الدوري الأردني للمحترفين)

◆所属チーム数
12

◆試合形式
リーグ戦(1ステージ制/ホーム&アウェー2回戦総当たり)
※試合数22

◆開催期間
4月上旬〜

◆移籍期間
2022年シーズンは1/16〜3/31と7/10〜7/27

◆順位決定方法
勝ち点→直接対決での勝ち点→直接対決での得失点差→直接対決での得点数→得失点差→総得点

◆ACL枠
1.25(ヨルダン・プロリーグの優勝チームとヨルダンカップの優勝チームがそれぞれグループステージ、予選ラウンドから参戦)
※ヨルダン・プロリーグの準優勝チームはAFCカップにグループステージから参戦

◆2部リーグ(ヨルダンリーグ・ディビジョン1/Jordan League Division 1/دوري الدرجة الأولى الأردني لكرة القدم)
14チームが所属。2回戦総当たり。

◆昇降格枠
2(ヨルダン・プロリーグの11位、12位のチームとヨルダンリーグ・ディビジョン1の1位、2位のチームが自動昇降格)

◆それ以外の大会
◇ヨルダンカップ(Jordan FA Cup/كأس الأردن)
ヨルダン・プロリーグから3部相当のヨルダンリーグ・ディビジョン2の計42チームが参加する一発勝負のトーナメント方式の大会。ヨルダン・プロリーグ勢はラウンド32から参戦。2021年シーズンは8月中旬から11月下旬にかけて行われた。
◇ヨルダンシールドカップ(Jordan Shield Cup/درع الاتحاد الأردني)
ヨルダン・プロリーグのチームが参加するリーグカップの大会。4チームずつの3つのグループに分かれて1回戦総当たり方式のグループステージを実施。各グループ1位のチームと2位のチームの中での戦績上位1チームが一発勝負のノックアウトステージに進出。2022年シーズンは3月上旬から3月中旬にかけて行われた。
◇ヨルダンスーパーカップ(Jordan Super Cup/كأس السوبر الأردنية)
ヨルダン・プロリーグとヨルダンカップの優勝チーム同士が対戦する一発勝負の大会。ヨルダン・プロリーグの開幕直前に開催する。

◆平均入場者数
不明

◆チーム名
アルファイサリー・アンマン(Al-Faisaly SC/النادي الفيصلي)
アルフセインSC(Al-Hussein SC/نادي الحسين)
アルジャジーラ・アンマン(Al-Jazeera SC/نادي الجزيرة)
アルラムサSC(Al-Ramtha SC/نادي الرمثا)
アルサルトSC(Al-Salt SC/نادي السلط)
アルサリーSC(Al-Sareeh SC/نادي الصريح)
アルワフダート・クラブ(Al-Wehdat SC/نادي الوحدات)
マアーンSC(Ma’an SC/نادي معان الرياضي)
モハイヤー・アルサランSC(Moghayer Al-Sarhan SC/نادي مغير السرحان الرياضي)
サハブSC(Sahab SC/نادي سحاب الرياضي)
シャバーブ・アルアカバSC(Shabab Al-Aqaba SC/نادي شباب العقبة)
シャバーブ・アルオルドゥン・クラブ(Shabab Al-Ordon SC/نادي شباب الأردن)

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◆最近の概要
新型コロナウイルスは中東のイスラム社会の王国のサッカー界をも震撼させた。
2020年シーズンのヨルダン・プロリーグは3月上旬に開幕したが、パンデミックのため開幕節終了後にいきなり中断した。中断期間は8月上旬まで渡る長期のものであり、このシーズンの最終節を実施できたのは年が変わった1月中旬の事だった。この様に国内リーグは曲がりなりにも最後まで実施出来たが、このシーズンのヨルダンカップはそもそも実施できなかった。ただし翌シーズン以降は中止にも打ち切りにもならず大会を開催している。
南北に長めの形をしたヨルダンの貴重な水源は西側の国境をなぞる様に流れるヨルダン川とその中腹にある死海である。当然ながらそこに沿って住民もスタジアムも集中する。ヨルダン・プロリーグ加盟12チーム中で首都アンマンにホームスタジアムを構えるチームは半数近くの5チームにもなる。この様にこのリーグではスタジアムの局在化が極端だ。その中で最も多くのサポーターを入れられるスタジアムは収容人数17,619人のアンマン国際スタジアムであり、アルファイサリー・アンマンとヨルダン代表にとってのホームスタジアムである。
ヨルダンの経済規模は悪くはないが、産油国にしては低い。そのせいか外国人選手不在のクラブが複数ある。それでも補強できるクラブは中東やアフリカ、南米から選手をかき集めている。ヨルダン・プロリーグのクラブに所属している外国人選手の中で最も多いのはシリア人とカメルーン人(ともに3人)だ。ちなみにヨルダン川の向こう側にある国はイスラエルとパレスチナである。つまりパレスチナ難民がヨルダンに押し寄せている。アルワフダート・クラブの様にワフダート・パレスチナ難民キャンプで設立された経緯を持つクラブがあるが、このクラブだけではなく12チームのどこにもパレスチナ人の選手は見当たらない。
直近の国内リーグである2021年シーズンのヨルダン・プロリーグを制したのはアルラムサSCだ。ただし特定のチームがタイトルを独占している訳ではなく、様々なチームが国内リーグやカップ戦の王者になっている。その中で優勝経験が多少多めなのはアルファイサリー・アンマンだ。国際大会に目を移すと、2022年シーズンのACLでは前年シーズンの国内リーグの準優勝チームであるアルワフダート・クラブがグループステージに登場したものの、1勝3分け2敗のグループ最下位で大会を後にした。国内リーグの優勝チームでなく準優勝チームがACLに参戦した理由は、優勝チームのアルラムサSCがAFCチャンピオンリーグライセンスを付与されなかった為である。ヨルダン勢のグループステージ突破の壁は高いが、ACLの参加チームが現在の40チームでなく32チームだった頃はグループステージにたどり着く事さえなかなか覚束なかった。
平和にサッカーを楽しむ世界が荒らされない様に願っている。

◆最終更新日時
2022/5/9

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