フィンランドのサッカーリーグのまとめ

フィンランドのサッカーリーグについてまとめてみました。

◆公式サイト
http://www.veikkausliiga.com

◆連盟
欧州サッカー連盟(UEFA)

◆1部リーグ名称
ヴェイッカウスリーガ(Veikkausliiga/Veikkausliiga/Tipsligan)

◆所属チーム数
12

◆試合形式
スプリット制。ホーム&アウェー方式の2回戦総当たり方式のリーグ戦のレギュラーシーズンを実施。レギュラーシーズン終了後に上位6チーム、下位6チームの2グループに分け、1回戦総当たり方式のそれぞれチャンピオンシップラウンド、レリゲーションラウンドを行う。3〜7位のチームはヨーロッパカンファレンスリーグプレーオフも闘う。ヨーロッパカンファレンスリーグプレーオフは4〜7位のチームがトーナメントに出場し、勝ち上がった1チームが3位のチームと闘う。ヨーロッパカンファレンスリーグプレーオフは全て一発勝負。
※試合数27〜30

◆開催期間
4月上旬~

◆移籍期間
2022年シーズンは1/27〜4/20と7/13〜8/12

◆順位決定方法
勝ち点→得失点差→総得点→直接対決での勝ち点→直接対決での得失点差→直接対決でのアウェーゴール数→プレーオフ(優勝チーム、降格チーム、UEFA国際大会出場チームを決める必要がある時に実施)

◆チャンピオンズリーグ枠
0.0625(ヴェイッカウスリーガの優勝チームが予選1回戦より参戦)
※フィンランド・カップの優勝チームおよびヴェイッカウスリーガの準優勝チームとヨーロッパカンファレンスリーグプレーオフの勝者はヨーロッパカンファレンスリーグの予選1回戦に参戦

◆2部リーグ(ウッコネン/Ykkonen/Ykkönen/Ettan)
12チームが所属。スプリット制。ホーム&アウェー方式の2回戦総当たり方式のリーグ戦のレギュラーシーズンを実施。レギュラーシーズン終了後に上位6チーム、下位6チームの2グループに分け、1回戦総当たり方式のそれぞれチャンピオンシップラウンド、レリゲーションラウンドを行う。

◆昇降格枠
1.5±0.5(ヴェイッカウスリーガの12位のチームとウッコネンの1位のチームが自動昇降格。ヴェイッカウスリーガの11位のチームとウッコネンの2位のチームが昇降格プレーオフに進出)

◆それ以外の大会
◇フィンランド・カップ(Finnish Cup/Jalkapallon Suomen Cup/Finlands cup)
フィンランドのクラブチームが参加する一発勝負のトーナメントの大会。ヴェイッカウスリーガ勢は基本的に3回戦(ラウンド114)から、一部のヴェイッカウスリーガ勢は 4回戦(ラウンド60)か5回戦(ラウンド32)より参戦。2月中旬から9月中旬にかけて開催。
◇フィンランド・リーグカップ(Finnish League Cup/Liigacup/Finska Ligacupen)
ヴェイッカウスリーガのチームが参加する大会。4チームずつ3つのグループに分けて1回戦総当たり方式のグループリーグを行い、各グループの上位2チームずつと各グループ3位の中での戦績上位2チームが一発勝負のノックアウトステージに進出。2月上旬から3月中旬まで開催。

◆平均入場者数
不明

◆チーム名
ACオウル(AC Oulu/AC Oulu/AC Oulu)
FCハカ(FC Haka/FC Haka/FC Haka)
FCホンカ(FC Honka/FC Honka/FC Honka)
FCインテル・トゥルク(FC Inter Turku/FC Inter Turku/FC Inter Åbo)
FCラハティ(FC Lahti/FC Lahti/FC Lahti)
HIFKフォトボル(HIFK Fotboll/HIFK Fotboll/HIFK Fotboll)
HJKヘルシンキ(Helsingin Jalkapalloklubi/Helsingin Jalkapalloklubi/HJK Helsingfors)
IFKマリエハムン(IFK Mariehamn/IFK Mariehamn/IFK Mariehamn)
FCイルヴェス(Ilves/Tampereen Ilves/Ilves Tammerfors)
クオピオン・パロセウラ(Kuopion Palloseura/Kuopion Palloseura/Kuopion Palloseura)
セイナヨエン・ヤルカパッロケルホ(Seinajoen Jalkapallokerho/Seinäjoen Jalkapallokerho/Seinäjoen Jalkapallokerho)
ヴァーサン・パロセウラ(Vaasan Palloseura/Vaasan Palloseura/Vaasan Palloseura)

◆最近の概要
世界中を混乱に陥れた新型コロナウイルスはムーミンの故郷のこの国のサッカー界の歩みを鈍らせた。
2020年シーズンのヴェイッカウスリーガはパンデミックの影響で、開幕が例年より3ヶ月遅れの7月上旬だった。フィンランドは夏が短く冬が長い国であり、冬は氷点下にまで気温が下がるのが基本である。それゆえこの国の1部リーグは例年なら4月に始まり10月に終わる短いリーグだが、2020年は10月になってもレギュラーシーズンの2周目が終わっていなかった。だからこのシーズンに限りスプリット制を止めて1ステージ制にする事を10月下旬に決定した。この決定により試合数が22にまで削減されて、11月上旬に閉幕を迎えた。続く2021年シーズンも開幕が6月中旬まで延びてしまった。ヨーロッパカンファレンスリーグプレーオフを実施せずに27試合の順位だけで全てが決まる様に大会方式をいじり、11月上旬にこのシーズンの幕を閉じた。
フィンランドはオーロラを観られるほど気候が寒冷なので、人口や主要都市は南部に集中している。ヴェイッカウスリーガを実施するスタジアムも同様で、北部にホームグラウンドを構えているのはACオウル位である。自然はのどかでもあり厳しくもあり、このリーグを実施するスタジアムの半分ほどのピッチは人工芝だ。最も多くのサポーターを収容できるスタジアムはこのリーグではタンペレにある収容人数16,800人のタンペレスタジアムという天然芝の陸上競技場であり、FCイルヴェスがホームスタジアムとして利用している。フィンランドでは1部リーグであっても多くのスタジアムの収容人数は10,000人を切っている。
フィンランドはNokia(携帯電話の会社)に代表される世界でも有数の経済が発展している国である。加えて18歳以上の男子には徴兵制が課されている。当然ながらヴェイッカウスリーガのどのクラブも外国人選手の補強に力を入れている。大陸を問わず世界中から選手が集まっているが、国籍で見ると最も多いのがブラジル人選手(13人)で、それに次ぐのがガーナ人(5人)である。ピッチが凍る時期を避けて国内リーグを実施するという事情はあるが、どういう訳か寒冷耐性があまり無さそうな国出身の選手が多い。アルビレックス新潟やセレッソ大阪の選手だった田中亜土夢もHJKヘルシンキの選手として活躍し、数多い外国人選手の1人として日本人選手が鎬を削っている。
ヴェイッカウスリーガではそのHJKヘルシンキが2連覇を達成したが、このチームを含むフィンランド勢はUEFAチャンピオンズリーグでは予選突破が遠い。気候的にウインタースポーツが盛んになるという事情があるが、そういう国のチームがグループリーグに現れてくれば面白い事になるだろう。
至る所に湖がある自然豊かな国でもサッカーがより一層盛り上がる事を願っている。

◆最終更新日時
2022/5/3

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