スリナムのサッカーリーグのまとめ
スリナムのサッカーリーグについてまとめてみました。
◆公式サイト
https://svb.sr
◆連盟
北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)
◆1部リーグ名称
SVBエールステ・ディヴィジ(SVB Eerste Divisie/SVB-Eerste Divisie)
◆所属チーム数
12
◆試合形式
リーグ戦(1ステージ制/ホーム&アウェー4回戦総当たり)
※試合数22
◆開催期間
2月下旬〜
◆移籍期間
2022年シーズンは前年9/1〜前年9/30と2/14〜2/21
◆順位決定方法
不明
◆CONCACAFチャンピオンズリーグ枠
0
◆2部リーグ
なし
◆昇降格枠
なし
◆それ以外の大会
◇SVBカップ(SVB Cup/Surinaamse voetbalbeker)
スリナムのクラブチームが参加するトーナメントの大会。
◇スリナム・プレジデント・カップ(Suriname President’s Cup/Suriname President’s Cup)
SVBエールステ・ディヴィジとSVBカップの優勝チーム同士が対戦する一発勝負の大会。
◆平均入場者数
不明
◆チーム名
SCVビンタング・ライル(S.C.V. Bintang Lair/SCV Bintang Lair)
SVブロキ(S.V. Broki/SV Broki)
NVダッシュFCインテル・ワニカ(N.V. Dash F.C. Inter Wanica/NV Dash FC Inter Wanica)
インテル・ムンゴタプ(Inter Moengotapoe/Inter Moengotapoe)
SVレオ・ヴィクトール(S.V. Leo Victor/SV Leo Victor)
SVノット(S.V. Notch/SV Notch)
PVV(Politie Voetbal Vereniging/Politie Voetbal Vereniging)
SVロビンホート(S.V. Robinhood/SV Robinhood)
SVサントス(S.V. Santos/SV Santos)
SNL(Sportvereniging Nationaal Leger/SNL)
SVトランスヴァール(S.V. Transvaal/SV Transvaal)
SVヴォールワーツ(S.V. Voorwaarts/SV Voorwaarts)
◆最近の概要
新型コロナウイルスは南米のミステリアスなこの地のサッカー界にも深い影を落とした。
それまで11月頃に開幕し9月頃に閉幕するというのがSVBエールステ・ディヴィジの基本パターンだった。14チーム構成でのこの1部リーグの2019-2020年シーズンは12月上旬に幕を開けた。だがパンデミックのためにシーズン中盤の3月中旬の第12節の最中に中断し、その後1試合も実施できずにシーズンは打ち切られた。そのままサッカー界の長い沈黙を経てようやく実施に漕ぎ着けることが出来たのがつい最近の2月下旬に開幕した2022年シーズンである。このシーズンも元々は9月開幕を想定していた。開幕が遅れに遅れたため、開幕前にシーズン全体の移籍ウィンドーが閉じるという奇妙な事態が起きている。スリナムのサッカー界はコロナ禍のダメージを割と深く受けている。
コロナ禍に陥る前は2部リーグも1部リーグの降格枠も存在していたのに今はそれらが見当たらないとか、現所属選手の名前を調べるのが困難を極めるとか、SVBエールステ・ディヴィジには未確定な部分が多い。入手できる情報に限度があるが、鳥取県並みの人口しかないこの国の国民の大部分が北部の沿岸沿いに住んでいて、SVBエールステ・ディヴィジを実施する全スタジアムがその地域にある。特に首都パラマリボにホームスタジアムを持つクラブが1部リーグ所属クラブの4分の3を占める。首都にある収容人数3,500人の人工芝のサッカー専用スタジアムのプランク・エセト・スタディオンを5クラブ(SVレオ・ヴィクトール、PVV、SVロビンホート、SNL、SVヴォールワーツ)がホームスタジアムにしている等、スタジアムが存在する地域の偏りが凄まじい。なおこのリーグを実施するスタジアムで最も多くの人を収容できるのは首都にある収容人員6,000人の総合競技場のアンドレ・カンパーヴェーン・スタディオンであり、SCVビンタング・ライルとSVトランスヴァールが本拠地としている。この様にスリナムのサッカー界は小規模なものであり、1部リーグでありながら南米では珍しいSNLの様な軍隊チームがこの国には存在する。ちなみにスリナムはオランダ語圏の国ゆえに1部リーグの名称がオランダ2部リーグ(エールステ・ディヴィジ)と同名だが、もちろん両者は別物である。
スリナムは経済的には決して貧しい国ではない。治安も割と安定しているが、それでもSVBエールステ・ディヴィジの公式戦でプレーする外国人の国籍には限りがある。過去にはトリニダード・トバゴ人、ブラジル人、オランダ人、ガイアナ人の選手がこのリーグのクラブに所属していた事がある。
南米に存在する国でありながら所属する大陸連盟が北中米カリブ海の組織というなんとも不思議な所がある。要するに国自体に南米らしさがあまり見られない。ダーヴィッツ、セードルフ、ファン・ダイクといった世界的な選手がスリナムで生まれたりスリナムに縁を持ったりしているが、彼らは皆祖国ではなく欧州に渡って活躍している。スリナムのサッカー界が南米と繋がりを持っていれば彼らはもう少しスリナムのクラブでプレーしていたかもしれないし、欧州に移籍するにしても違う経路を辿っていたはずだ。
この国のサッカー界が盛り上がるのを願っている。
◆最終更新日時
2022/3/25
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