シンガポールのサッカーリーグのまとめ

シンガポールのサッカーリーグについてまとめてみました。

◆公式サイト
http://spl.sg

◆連盟
アジアサッカー連盟(AFC)

◆1部リーグ名称
シンガポールプレミアリーグ(Singapore Premier League/新加坡足球超级联赛)
※通称SPL

◆所属チーム数
8

◆試合形式
リーグ戦(1ステージ制/ホーム&アウェー4回戦総当たり)
※試合数28

◆開催期間
2月下旬〜10月中旬

◆移籍期間
2022年シーズンは1/1〜3/25と6/1〜6/30

◆順位決定方法
勝ち点→得失点差→総得点→勝利数

◆ACL枠
0.25(SPL優勝チームが予選ラウンドから参戦)
※シンガポールカップ優勝チームとSPL準優勝チームはAFCカップのそれぞれグループステージ、プレーオフラウンドに参戦
※アルビレックス新潟シンガポール、ヤング・ライオンズ F.C.にはACL、AFCカップへの参加資格はなし

◆2部リーグ
なし

◆昇降格枠
なし

◆それ以外の大会
◇シンガポールカップ(Singapore Cup/新加坡杯)
ヤング・ライオンズを除くSPL所属チームが参加する国内カップ戦。
◇シンガポール・コミュニティ・シールド(Singapore Community Shield/新加坡社区盾)
SPL優勝チームとシンガポールカップ優勝チームが対戦する大会。SPL開幕直前に開催。

◆平均入場者数
不明

◆チーム名
アルビレックス新潟シンガポール(Albirex Niigata Singapore FC/新加坡新潟天鹅足球会)
バレスティア・カルサFC(Balestier Khalsa FC/马里士他卡沙足球俱乐部)
ゲイラン・インターナショナルFC(Geylang International FC/芽笼国际足球俱乐部)
ホウガン・ユナイテッドFC(Hougang United FC/后港联足球俱乐部)
ライオン・シティ・セーラーズFC(Lion City Sailors FC/狮城水手足球俱乐部)
タンピネス・ローバースFC(Tampines Rovers FC/淡滨尼流浪足球俱乐部)
タンジョン・パガー・ユナイテッドFC(Tanjong Pagar United FC/丹戎巴葛联足球俱乐部)
ヤング・ライオンズ F.C.(Young Lions FC/幼狮足球会)

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◆最近の概要
世界中を騒がした新型コロナウイルスはアジアの南端の島国のサッカー界をも見逃さなかった。
元々は9チーム参加の3回戦総当たり方式を敷いていたSPLの2020年シーズンは2月下旬に開幕したが、パンデミックのために3月下旬から10月中旬までの長期の中断を強いられた。貿易立国として知られるシンガポールはビジネスの国であり経済的に豊かなためこの中断で資金難に陥ったクラブは無かったが、ブルネイから越境参加していたDPPM FCがブルネイからの出国制限措置を受けていたためSPLからの撤収を余儀なくされた。これにより最終的にこのシーズンのSPLは8チームで争う事になり、2回戦総当たり方式に日程を短縮して実施したこのシーズンのシンガポールの国内リーグは12月上旬に終了した。引き続く2021年シーズンでは序盤は無観客で行い、3回戦総当たり方式で実施した。なおコロナ禍のためシンガポールカップは2020年シーズン、2021年シーズンと2大会続けて実施できていない。このため2022年シーズンのシンガポール・コミュニティ・シールドは2021年シーズンのSPLの優勝チームのライオン・シティ・セーラーズFCと準優勝チームのアルビレックス新潟シンガポールの顔合わせとなった。
国土が東京23区並みの面積しかないシンガポールは1つの都市がそのまま国を意味する都市国家であり、反政府組織による攻撃がない。これは「内戦状態で大会を開けない地域がない」という事であり、SPLを運営する上でもちろんプラスに働いている。そうは言ってもシンガポールの国土は非常に狭く、SPLを実施しているスタジアムは4つしかない。最も収容人員の多い所でも6,000人収容の人工芝のジャラン・ベサール・スタジアム(ライオン・シティ・セーラーズFCとヤング・ライオンズ F.C.のホームスタジアム)となり、「大観衆の中でプレー」という絵面はこのリーグでは無理がある。制約のある条件下でSPLはこれまでアルビレックス新潟の下部組織であるアルビレックス新潟シンガポールや21歳以下のシンガポール人選手の育成クラブであるヤング・ライオンズ F.C.を参戦させたり外国のクラブを積極的に誘致したり(今でこそ越境参加するクラブはアルビレックス新潟シンガポールだけになってしまったが)と、独特な工夫を凝らしてきた。なおSPL全体のルールとして23歳以下の選手を最低1人スタメンに起用する事が定められている。
シンガポールには国じゅうをかき集めても千葉県並みの人口しかなく、しかも男性には2年間の兵役がある。この様な状況でのチーム運営には外国人選手が重要になる。SPLに加盟するクラブに在籍する外国人選手で最も多いのは日本人だ。日本から越境参加しているアルビレックス新潟シンガポールには当然ながら日本人選手が多く参加していて、その数は20人にも上る。このクラブに所属するシンガポール人選手はわずか6人であり「外国人選手が自国籍選手より多い」という逆転現象を起こしている。アルビレックス新潟シンガポールの例を除外しても、外国人選手の国籍の内訳は10人の日本人が最大になる。彼らのほとんどがアルビレックス新潟シンガポールを経由している。他の外国人選手ではブラジル人、セルビア人など欧米大陸からの参戦が目立つ。
2021年シーズンのACLグループステージではタンピネス・ローバースFCが1得点27失点の6戦全敗で敗退する奮わない戦績だった。そこで2021年シーズンのSPLで1試合当たり2.81得点を記録して優勝したライオン・シティ・セーラーズFCが2022年シーズンのACLのグループステージに名乗りを挙げた。当然ながらブラジル人やベルギー人といった新外国人を補強して国際大会に挑む。中でも補強の最大の目玉は元韓国代表のキム・シヌクだ。彼にとってシンガポールデビュー戦となる2022年シーズンのシンガポール・コミュニティ・シールドではアルビレックス新潟シンガポールの選手として参戦している李忠成のPKで先制したが、その後キム・シヌクの2ゴールで逆転勝利した。これまで蔚山現代FC、全北現代モータースの選手として参戦したACLで通算20ゴールの記録を持つ身長196cmのベテランのACLへの参戦は、このクラブとグループステージで激突する浦和レッズにとって懸念材料だ。油断すると非常に危険な相手である。
シンガポールサッカー界のACL以外での躍進を望んでいる。

◆最終更新日時
2022/3/21

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