アイルランドのサッカーリーグのまとめ

アイルランドのサッカーリーグについてまとめてみました。

◆公式サイト
https://www.sseairtricityleague.ie

◆連盟
欧州サッカー連盟(UEFA)

◆1部リーグ名称
リーグ・オブ・アイルランド・プレミアディビジョン(League of Ireland Premier Division)

◆所属チーム数
10

◆試合形式
リーグ戦(1ステージ制/ホーム&アウェー4回戦総当たり)
※試合数36

◆開催期間
2月中旬〜11月上旬

◆移籍期間
2022年シーズンは前年12/1〜2/22と7/1〜7/28

◆順位決定方法
勝ち点→得失点差→得点数

◆チャンピオンズリーグ枠
0.0625(リーグ・オブ・アイルランド・プレミアディビジョンの優勝チームが予選1回戦に参戦)
※リーグ・オブ・アイルランド・プレミアディビジョン の準優勝、3位のチームとFAIカップの優勝チームはヨーロッパカンファレンスリーグの予選1回戦に参戦

◆2部リーグ(リーグ・オブ・アイルランド・ファーストディビジョン/League of Ireland First Division)
9チームが所属。ホーム&アウェー4回戦総当たり。

◆昇降格枠
1.5±0.5(リーグ・オブ・アイルランド・プレミアディビジョンの10位のチームとリーグ・オブ・アイルランド・ファーストディビジョンの1位のチームが自動昇降格。リーグ・オブ・アイルランド・プレミアディビジョンの9位のチームとリーグ・オブ・アイルランド・ファーストディビジョンの2位〜5位のチームが昇降格プレーオフに進出。昇降格プレーオフではまずリーグ・オブ・アイルランド・ファーストディビジョンの2位vs5位、3位vs4位のカードをホーム&アウェー方式で行い、その勝者同士が中立地での一発勝負の舞台で闘い、その勝者がリーグ・オブ・アイルランド・プレミアディビジョンの9位のチームと中立地での一発勝負の舞台で闘う。その試合での勝者も翌シーズンのリーグ・オブ・アイルランド・プレミアディビジョン所属チームとなる)

◆それ以外の大会
◇FAIカップ(FAI Cup)
アイルランドの44のクラブチームが参加する一発勝負のトーナメントの大会。リーグ・オブ・アイルランド・プレミアディビジョン勢は1回戦(ラウンド32)から参戦。2021年シーズンは7月上旬から11月下旬にかけて実施された。
◇プレジデント・オブ・アイルランド・カップ(President of Ireland’s Cup)
リーグ・オブ・アイルランド・プレミアディビジョンとFAIカップの優勝チーム同士が対戦する一発勝負の大会。リーグ・オブ・アイルランド・プレミアディビジョンの開幕直前に開催する。

◆平均入場者数
不明

◆チーム名
ボヘミアンFC(Bohemian F.C.)
デリー・シティFC(Derry City F.C.)
ドロヘダ・ユナイテッドFC(Drogheda United F.C.)
ダンドークFC(Dundalk F.C.)
フィン・ハープスFC(Finn Harps F.C.)
セント・パトリックス・アスレティックFC(St Patrick’s Athletic F.C.)
シャムロック・ローヴァーズFC(Shamrock Rovers F.C.)
シェルボーンFC(Shelbourne F.C.)
スライゴ・ローヴァーズFC(Sligo Rovers F.C.)
ユニバーシティ・カレッジ・ダブリンAFC(University College Dublin A.F.C.)

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◆最近の概要
世界中を震撼させてきた新型コロナウイルスは欧州の果ての国のサッカー界をも揺らした。
2月中旬に開幕した2020年シーズンのリーグ・オブ・アイルランド・プレミアディビジョンはパンデミックのためにまだ第3節途中の3月中旬の時点で中断を強いられた。この中断期間が8月上旬まで延びたため、4回戦の総当たり戦だった大会方式を2回戦総当たり戦に変更して試合数を半減させて11月上旬での閉幕に漕ぎ着けた。同じ理由でFAIカップは参加チーム数を19チームに縮小して8月上旬に開幕させ、12月上旬に決勝を終えた。年を越してもコロナ禍は収まらず、2021年シーズンは1部リーグの開幕を1月上旬から3月中旬に移動させた。
アイルランドは20世紀は最貧国だったが、外資からの投資で経済面が急成長した国である。これまで外国の多国籍企業がアイルランド経済を牽引していて、U2に代表される音楽業界が強いのだが、そのエネルギーがサッカー界に還元されているとは言い難い。1試合当たりの観客動員数は2018年シーズンは2,136人、2019年シーズンは2,159人、コロナ禍での無観客開催期間終了後の最初の4週間のみの集計データである2020年シーズンは2,986人という何とも寂しい数字だ。リーグ・オブ・アイルランド・プレミアディビジョンを開催するスタジアムのうち7割は収容人数が5,000人未満の小規模なものであり、最も多くのサポーターを入れられるスタジアムでもシャムロック・ローヴァーズFCのホームスタジアムである8,000人収容のタラスタジアムになる。投資家の目をサッカーに向けさせて大型のスタジアムを作っていかにスタジアムを満員にするかが今後の課題と言えそうだ。
アイルランド島は北部の一部を占めるイギリスの一部である北アイルランドと残りの大部分を占めるアイルランドの2つの国から成る。スポーツのほとんどの種目で国内リーグが北アイルランドのチームとアイルランドのチームが一体化して行われている。そうでないサッカーリーグが例外だ。現在のリーグ・オブ・アイルランド・プレミアディビジョンを構成しているクラブのホームスタジアムは北アイルランドに近い北部に存在している所ばかりで、デリー・シティFCの様に北アイルランドから越境参戦しているチームさえある。ただし2部リーグのリーグ・オブ・アイルランド・ファーストディビジョンの加盟クラブのホームスタジアムは国土全域に存在している。リーグ・オブ・アイルランド・プレミアディビジョンのクラブであるユニバーシティ・カレッジ・ダブリンAFCは全員アイルランド人選手から成る大学チームであり、こういうチームが1部リーグに参戦するのもアイルランドのサッカー界の特徴だ。ちなみに1部リーグ加盟チームの半数の5クラブがホームスタジアムを首都ダブリンに構えている。
リーグ・オブ・アイルランド・プレミアディビジョンのクラブに籍を置く外国人選手の大多数はイングランド人や北アイルランド人などのイギリスの各協会出身の者である。他の外国人はEU圏内に限ってもドイツ人やノルウェー人、スペイン人、クロアチア人など多岐に及んでいる。本来の意味での外国人選手であるEU圏外の選手にはカナダ人、マダガスカル人、トリニダード・トバゴ人、ニュージーランド人などが参戦している。実に多国籍なリーグだ。これはアイルランドが航空会社などが力を持つグローバル化の著しい国という事情があるのだろう。ただしこのリーグのクラブで指揮を取る監督のほとんどは自国人だ。
2020年シーズンと2021年シーズンのリーグ・オブ・アイルランド・プレミアディビジョンでシャムロック・ローヴァーズFCが連覇を果たした。ただし2021-2022年シーズンのUEFAチャンピオンズリーグでは予選1回戦での初戦敗退を強いられた。
アイルランドにはロイ・キーンの様に伝説的な選手が複数存在するが、彼らが自国リーグでプレーしたのは最初の1〜2シーズン程度であり、すぐにイングランド・プレミアリーグに渡るのが常である。
どうにかしてこの国にサッカーが文化として根付くのを願っている。

◆最終更新日時
2022/3/11

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