マリのサッカーリーグのまとめ

マリのサッカーリーグについてまとめてみました。

◆公式サイト
なし

◆連盟
アフリカサッカー連盟(CAF)

◆1部リーグ名称
マリアン・プレミエール・ディビジョン(Malian Premiere Division/Championnat du Mali de football Première Division)

◆所属チーム数
18

◆試合形式
リーグ戦(1ステージ制/ホーム&アウェー2回戦総当たり)
※試合数34

◆開催期間
11月中旬~

◆移籍期間
2021-2022年シーズンは8/15〜10/15と1/15〜2/14

◆順位決定方法
勝ち点→直接対決での勝ち点→得失点差

◆CAFチャンピオンズリーグ枠
0.25(マリアン・プレミエール・ディビジョンの優勝チームは予選1回戦に参戦)
※マリカップの優勝チームはCAFコンフェデレーションカップ予選1回戦に参戦

◆2部リーグ(マリアン・セカンド・ディビジョン/Malian Second Division/Championnat du Mali de football Deuxième Division)
詳細不明

◆昇降格枠
降格枠は4(マリアン・プレミエール・ディビジョンプレミアリーグ・オブ・エスワティニの15〜18位のチームが自動降格)

◆それ以外の大会
◇マリカップ(Malian Cup/Coupe du Mali de football)
マリのクラブチームが参戦する一発勝負のトーナメント方式のカップ戦。マリアン・プレミエール・ディビジョンプレミアリーグ勢はラウンド32から参戦する。

◆平均入場者数
不明

◆チーム名
アフリク・フットボール・エリート(Afrique Football Elite/Afrique Football Élite)
ASバカリジャン(AS Bakaridjan/Association sportive Bakaridjan de Barouéli)
ASブラック・スターズ(AS Black Stars/Association sportive Black Stars)
ASドゥアヌ・デ・シカソ(AS Douannes de Sikasso/Association sportive Douannes de Sikasso)
ASコロフィナ(AS Korofina/Association sportive de Korofina)
ASオリンピック・デ・メシラ(AS Olympique de Messira/Association sportive Olympique de Messira)
ASオンゼ・クレアトゥール・デ・ニアレア(AS Onze Createurs de Niarela/Association sportive Onze Créateurs de Niaréla)
ASポリス・デ・バマコ(AS Police de Bamako/Association sportive de la Police de Bamako)
ASレアル・バマコ(AS Real Bamako/Association Sportive du Réal de Bamako)
COバマコ(CO Bamako/Club Olympique de Bamako)
CSドゥグウォロフィラ(CS Duguwolofila/Club sportif Duguwolofila de Babanba)
ジョリバAC(Djoliba AC/Djoliba Athletic Club Bamako)
ラフィア・クラブ・デ・バマコ(Lafia Club de Bamako/Lafia Club de Bamako)
スタッド・マリアン(Stade Malien/Stade Malien de Bamako)
USブグバ(US Bougouba/Union Sportive de Bougouba)
USCキタ(USC Kita/Union Sportive du Cercle de Kita)
USFASバマコ(USFAS Bamako/Union sportive des forces armées et sécurité de Bamako)
イーラン・オリンピック(Yeelen Olympique/Yeelen Olympique)

◆最近の概要
新型コロナウイルスはアフリカ西側のこの内陸国でも猛威を奮っていた。
2019-2020年シーズンのマリアン・プレミエール・ディビジョンは現在とは異なり、23チームを2つのプールに分けて各々で2回戦総当たり方式のレギュラーシーズンを行っていた。8月中旬に開幕したものの、コロナ禍の為レギュラーシーズン終了間際の最終節を残した3月中旬に中断し、8月下旬に再開した。国内リーグが再開されるのに5ヶ月あまり掛かった訳だが、それまでのマリのサッカー界の経緯を考えればこの中断期間はむしろ短いと言えるかもしれない。このシーズンでは各プールの上位2チームがチャンピオンシッププレーオフに進出し2回戦総当たり方式で優勝争いを、各プールの下位4チームがレリゲーションプレーオフで1回戦総当たり方式で残留争い(6チームが降格)を繰り広げる手筈になっていた。だがジョリバACがチャンピオンシッププレーオフに参戦出来なかったので残り3チームで優勝決定戦を行うことになった。この大会ではレギュラーシーズンの戦績がプレーオフに上積みされないので、わずか4試合でスタッド・マリアンがリーグ優勝を達成した事になる。レリゲーションシーズンに至っては8チーム中4チームが参戦を辞退してしまった。こうして開幕から1年以上経った9月中旬でこのシーズンが終了した。ちなみにスタッド・マリアンは国内リーグ優勝チームとして翌2020-2021年シーズンのCAFチャンピオンズリーグに参戦したが、予選2回戦で敗退している。翌2021年の2月下旬にマリアン・プレミエール・ディビジョンが「2020-2021年シーズン」として開幕した。このシーズンではチーム数が20に減っていて、レリゲーションシーズンが行われず各プール下位2チームはそのまま自動降格するというルールだったが、昨シーズン同様2段階の大会を経てスタッド・マリアンの優勝をもって7月中旬に国内リーグの幕を閉じた。同チームは翌2021-2022年シーズンのCAFチャンピオンズリーグで予選2回戦で大会を後にしている。
残念ながらマリは武闘派集団に翻弄されてきた国である。国土の北部はサハラ砂漠の一部であり、中部は半砂漠、南部はニジェール側が流れる農業地帯だが、北部と中部ではこれまで部族間抗争が多発していたが、2000年になってからこれに加えてイスラム過激派集団が雪崩れ込んできた。その結果としてこれらの地域では殺戮やテロが多発している。一言で言えば「リアル北斗の拳状態」である。当然ながらルール無視の暴力沙汰が日常化する。それらは女子供といった腕力の乏しい人に向けられる。子供は児童労働や人身売買の、女性は児童婚やDVの標的にされ続けてきた。「それなら南部なら安全に暮らせるか」と言うと決してそんな事はなく、バイクを用いた集団強盗が頻繁に行われている。つまり治安が劣悪である。これは首都バマコでも同様であり、警察の汚職や買収が日常化している。それを受けて軍事クーデターが近年多くなっている。こういう状態で大人全員の就職口が国内にある訳がないので、コートジボワールやフランスへの出稼ぎが盛んとなっている。ただし隣国コートジボワールでは出稼ぎがトラブルの原因になり、内戦すら引き起こしてきた。日本の外務省が出している国別の危険情報ではマリは首都バマコが不要不急の外出禁止を意味する「レベル2」、バマコ以外の南部が渡航中止勧告の「レベル3」、北部と中部が退避勧告の「レベル4」である。アフリカでもここまで治安が劣悪な国はそんなに無い。
そういう情勢は国内リーグの運営にも当然ながら悪影響を及ぼす。現在と同じ1ステージ制の大会方式で2月上旬に開幕した2017年シーズンのマリアン・プレミエール・ディビジョンは、コロナ禍でもないのに3月上旬の公式戦を最後に突如中断した。理由は政府がマリサッカー連盟を解散させた事であり、この政府の介入行為により3月17日から4月28日までマリサッカー連盟はFIFAに活動停止処分を受けた。それに合わせて国内リーグも5月上旬まで再開が延ばされた。その後も中断が度重なり、中盤戦の20〜21試合しか消化できず12月上旬にこのシーズンのリーグそのものが打ち切りになってしまった。この時1部リーグには18チームが参加していた為、順調に行けば34試合消化できた筈だった。結局政府や協会のゴタゴタで選手がプレーする機会が半分近くも奪われた事になる。そしてそれから新シーズンとして国内リーグが再開されるのに20ヶ月も待たなければならなかった。ただし2018年はカップ戦であるマリカップは行われ、スタッド・マリアンがその大会で優勝した事で2018-2019年シーズンと2019-2020年シーズンの2大会のCAFチャンピオンズリーグに参戦する事になった。
2021-2022年シーズンのマリアン・プレミエール・ディビジョン加盟クラブは全て南部にある。これは砂漠地帯である北部にほとんど住民がいないからだけではない。半砂漠地帯である中部にはそれなりに住民はいるが、前述の様に北部や中部は事実上武装勢力の支配下にあり、マリ政府の実効支配が及んでいない。この様な状況でチームとして第一線の世界でプレーするのは非常に難しい。「サッカーを続けるにはやはり周りの人たちの協力や理解が必要だ」と痛切に感じる。そして首都バマコが本拠地であるチームはマリアン・プレミエール・ディビジョンでプレーしている18チームの中で実に13チームにも上る。そしてその内の6チームが国内第2の収容力を持つ35,000人収容のスタッド・オムニスポル・モディボ・ケイタをホームスタジアムにしている。ちなみにマリで最も多くのサポーターを入れられるスタジアムは収容人員55,000人のスタッド・デュ・26・マルであり、3チームがホームスタジアムとして利用している。ちなみに国内情勢からしてとても国内リーグの運営に協力的とは言えない国でなぜそこまでの大型のスタジアムが有るかと言えば、2002年のアフリカネーションズカップに向けて造られたスタジアムだからである。
マリアン・プレミエール・ディビジョンとしてのは勿論、ほとんどのクラブとしての公式サイトは無い。当然所属選手の名前や素性が分からないクラブだらけである。個人名の情報発信を閉ざすのは誘拐対策だろうか。大多数の国民が極貧の生活を強いられている状況でサッカークラブだけ金回りを良くできる筈もなく、現在判明しているごく一部の外国人選手の国籍はコートジボワールやトーゴ、セネガルといった近隣の国が中心である。こういう状況で雨の降らない12月から3月の間でも、最高気温が40℃近くに達する3月から5月の間でも過酷な国内リーグが行われ、選手は闘う。
スタッド・マリアンが国内タイトルを総ナメにしていて国内ではほぼ無敵だが、国際大会では早期敗退が続いている。色々と困難がつきまとうマリのサッカー界ではあるが、セイドゥ・ケイタの様なレジェンドも生み出している。
この国の人たちが争いをやめてサッカーに目を向ける様に願う。

◆最終更新日時
2021/12/16

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