ギニアのサッカーリーグのまとめ
ギニアのサッカーリーグについてまとめてみました。
◆公式サイト
なし
◆連盟
アフリカサッカー連盟(CAF)
◆1部リーグ名称
ギニア・シャンピオナ・ナシオナル・リーグ・アン・プロ(Guinee Championnat National/Championnat de Guinée de football)
◆所属チーム数
14
◆試合形式
リーグ戦(1ステージ制/ホーム&アウェー2回戦総当たり)
※試合数26
◆開催期間
10月下旬~
◆移籍期間
2021-2022年シーズンは6/1〜8/23と1/1〜1/31
◆順位決定方法
勝ち点→得失点差→直接対決での勝ち点→直接対決での得失点差→直接対決での総得点→直接対決でのアウェーゴール数→総得点→アウェーゴール数→1試合当たりの得点数
◆CAFチャンピオンズリーグ枠
0.5(ギニア・シャンピオナ・ナシオナル・リーグ・アン・プロの優勝チームと準優勝チームは予選1回戦に参戦)
※ギニア・シャンピオナ・ナシオナル・リーグ・アン・プロの3位のチーム及びギニア・クープ・ナシオナルの優勝チームはCAFコンフェデレーションカップ予選1回戦に参戦
◆2部リーグ(ギニア・シャンピオナ・ナシオナル・リーグ・ドゥ/Guinee Championnat National Ligue 2/Championnat de Guinée de football de deuxième division)
14チームが所属。ホーム&アウェー2回戦総当たり。
◆昇降格枠
2(ギニア・シャンピオナ・ナシオナル・リーグ・アン・プロの13位、14位のチームとギニア・シャンピオナ・ナシオナル・リーグ・ドゥの1位、2位のチームが自動昇降格)
◆それ以外の大会
◇ギニア・クープ・ナシオナル(Guinee Coupe Nationale/Coupe de Guinée de football)
ギニアのクラブチームが参戦するトーナメント方式のカップ戦。大会方式の詳細は不明。
◆平均入場者数
不明
◆チーム名
アカデミーSOAR(Academie SOAR/Académie Super Olympique d’une Afrique Renaissante)
ASアシャンティ・ゴールデン・ボーイズ(AS Ashanti Golden Boys/Association sportive Ashanti Golden Boys)
ASカローム・スター(AS Kaloum Star/Association sportive Kaloum Star)
CIカムサル(CI Kamsar/Club industriel de Kamsar)
エレファント・デ・コレア(Elephant de Coleah/Éléphant de Coléah)
FCセケンス・デ・ディキシン(FC Sequence de Dixinn/Football Club Séquence de Dixinn)
フェロ・スター(Fello Star/Fello Star)
フラム・オリンピックFC(Flamme Olympique FC/Flamme Olympique Football Club de Guinée)
アフィアFC(Hafia FC/Hafia Football Club)
オロヤAC(Horoya AC/Horoya Athlétic Club)
ルバ・テリメレ(Loubha FC de Telimele/Loubha FC de Télimélé)
ミロFC(Milo FC/Milo Football Club)
サテライトFC(Satellite FC/Satellite Football Club)
ワクリヤAC(Wakriya AC/Wakriya Athletic Club)
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◆最近の概要
新型コロナウイルスは大西洋に面したアフリカのこの国のサッカー界も翻弄した。
10月下旬に開幕した2019-2020年シーズンのギニア・シャンピオナ・ナシオナル・リーグ・アン・プロは3月中旬で中断し、そのまま打ち切りになった。中断時点で前半戦の13〜14試合しか消化できていなかったが、この時の1位のオロヤACと2位のASアシャンティ・ゴールデン・ボーイズはCAF管轄の国際大会ではそれぞれ優勝チーム、準優勝チームと見なされ2020-2021年シーズンのCAFチャンピオンズリーグに出場した。オロヤACはグループステージまで闘う事ができたが、ASアシャンティ・ゴールデン・ボーイズは予選1回戦のセカンドレグで選手17名中4名がコロナウイルス陽性反応を示し、参加要件だった最低15名の登録メンバーの帯同が出来なくなり不戦敗になってしまった。
ギニアの国民の大多数は農業に従事しているが、産業ベースに乗る程の収穫量はない。それどころか自作自給すら難しく食料を輸入に頼っているのが実情である。つまり経済はかなり低調である。これはサッカー界にも当然波及する。大きな箱のスタジアムをクラブが単独でホームスタジアムにできるはずもなく、ギニア・シャンピオナ・ナシオナル・リーグ・アン・プロ加盟クラブのうち実に5つが首都コナクリにある収容人数が国内最大級の25,000人のスタッド・ドゥ・28・セプタンブルをホームスタジアムとしている。それ以外のクラブは大体が地方のスタジアム(というよりグラウンド)をホームスタジアムにしている。中にはピッチに芝が一切なく、茶色い土のピッチで国内1部リーグの公式戦を実施するスタジアムさえ存在する。なお7〜8月のコナクリの降水量は大変多く、この時期を避けてリーグ戦が行われる傾向が有る。
裕福なクラブなど1つもなく、例え優勝争いをするクラブであっても外国人選手はセネガル人、コートジボワール人、マリ人の様に近場から調達する例が多い。もちろん登録選手全員が国内組というクラブもいくつか有る。
いくつかのアフリカの国でも見られる事だが、この国でも民族対立が産業発展の足を徹底的に引っ張っていた。これも国の経済が劣悪である一因であり、当然ながら治安も悪化する。民族対立はモラルハザードをもたらし、それが数の論理を助長して人権問題を引き起こしインフラの未成熟を固定化させている。3人に1人「しか」字が読めない大人がつかめる情報は限られていて、彼らの中には活路を武力に頼るしかない者もいる。実際ギニアでは何度もクーデターが起きていて、要人が襲撃されてきた。社会の構造を知る間も考える事もないまま大人になってしまう人が多いこの国では、富裕層も襲撃の対象になってきた。つまりギニアは社会的に完全に悪循環にはまってしまっている。2021年9月にもクーデターが勃発したが、このクーデターのせいで2020-2021年シーズンのギニア・シャンピオナ・ナシオナル・リーグ・アン・プロの準優勝チームのCIカムサルは2021-2022年シーズンのCAFチャンピオンズリーグの予選1回戦のホームの試合を開催出来ず、敗退に追い込まれてしまった。このクーデターで憲法も停止してしまっていて、サッカー関連でも通じない公式サイトが多数存在している。
ガーナのサッカー界はこの様な驚天動地の状況に置かれてきたが、2020-2021年シーズンのギニア・シャンピオナ・ナシオナル・リーグ・アン・プロは10月中旬に開幕し6月下旬に閉幕するという「通常仕様」でシーズンを全うでき、オロヤACが優勝した。このクラブは引き続く2021-2022年シーズンのCAFチャンピオンズリーグで予選突破を果たした。
「この地に生まれた」というだけでサッカー選手は並々ならぬ苦労を強いられてきたが、ナビ・ケイタの様に代表チームに選ばれリヴァプールFCの様な欧州有数のクラブで活躍している例もある。
たとえ環境が厳しくても圧倒的努力を重ねれば道が開ける事を示してほしい。
◆最終更新日時
2021/12/7
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