ホンジュラスのサッカーリーグのまとめ
ホンジュラスのサッカーリーグについてまとめてみました。
◆公式サイト
https://www.lnphn.com
◆連盟
北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)
◆1部リーグ名称
ホンジュラス・プロサッカー・ナショナルリーグ(Liga Nacional de Futbol Profesional de Honduras/Liga Nacional de Fútbol de Honduras)
◆所属チーム数
10
◆試合形式
1年を前期(アペルトゥーラ/Torneo Apertura/Torneo Apertura)と後期(クラウスーラ/Torneo Clausura/Torneo Clausura)で分ける2シーズン制を採用。アペルトゥーラとクラウスーラは別個の大会で、年間優勝チームを決めない。各シーズンの中で2ステージ制を採用。2回戦総当たりのリーグ戦のレギュラーフェーズでの上位6チームがホーム&アウェー方式のトーナメントのファイナルフェーズで優勝チームを決める。
※年間試合数36〜48
◆開催期間
アペルトゥーラは8月上旬〜12月
◆移籍期間
2021-2022年シーズンは6/7〜8/16と1/3〜1/31
◆順位決定方法
勝ち点→得失点差→総得点
◆CONCACAFチャンピオンリーグ枠
0
※アペルトゥーラ、クラウスーラの優勝チームはCONCACAFリーグのラウンド16に、上記以外で年間戦績の最も良いチームはCONCACAFリーグの予選に参戦
◆2部リーグ(ホンジュラス・リーガ・ナシオナル・デ・アセンソ/Honduran Liga Nacional de Ascenso/Liga de Ascenso de Honduras)
31チームが所属。ホンジュラス・プロサッカー・ナショナルリーグ同様アペルトゥーラ、クラウスーラが有る。それぞれ6つのグループに分かれてレギュラーフェーズを闘い、各グループ2〜3位以上のチームでホーム&アウェー方式のトーナメントのファイナルフェーズで優勝を争う。
◆昇降格枠
1(ホンジュラス・プロサッカー・ナショナルリーグの1年間のイールド(プロメディオ)の10位のチームが自動降格。ホンジュラス・リーガ・ナシオナル・デ・アセンソのアペルトゥーラとクラウスーラの優勝チーム同士で昇格プレーオフを闘い、その勝者が昇格)
◆それ以外の大会
なし
◆平均入場者数
不明
◆チーム名
CDホンジュラス・プログレッソ(C.D. Honduras Progreso/Club Deportivo Honduras Progreso)
CDマラトン(C.D. Marathón/Club Deportivo Marathón)
FCモタグア(F.C. Motagua/Fútbol Club Motagua)
CDオリンピア(C.D. Olimpia/Club Deportivo Olimpia)
プラテンセFC(Platense F.C./Platense Fútbol Club)
レアル・エスパーニャ(Real C.D. España/Real Club Deportivo España)
CDレアル・ソシエダ(C.D. Real Sociedad/Club Deportivo Real Sociedad)
ロボスUPNFM(Lobos UPNFM/Club Deportivo Lobos de la Universidad Pedagógica Nacional Francisco Morazán)
CDビクトリア(C.D. Victoria/Club Deportivo Victoria)
CDSビダ(C.D.S. Vida/Club Deportivo y Social Vida)
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◆最近の概要
新型コロナウイルスは赤道直下の中米の国でも猛威を奮っていた。
コロナ禍のため2020年シーズンのクラウスーラは13節進行中の3月中旬に中断し、4月下旬に打ち切りが決定した。この結果としてこの大会の優勝チームも、2019-2020年シーズンとしての降格チームも発生しなかった。引き続き2020年シーズンのアペルトゥーラは通例なら7月下旬の開幕が9月下旬に後ろ倒しになった。この関係で2020-2021年シーズンのアペルトゥーラもクラウスーラもレギュラーフェーズの試合数が18試合から14試合に短縮した。「前期リーグも後期リーグも全てのチームとホーム&アウェーで」という訳に行かなくなり、大会はこのシーズン限りの特別ルールで実施された。採用されたのは10チームを南部と中央部の5チームずつの2つのグループに分け、同じグループ同士の全てのチームと2回戦総当たり(8試合)を行い、そして異なるグループ同士のチームとも試合(6試合)を行い、各グループの上位3チームがファイナルフェーズに進む方式だった。この異例の2大会を制したのはCDオリンピアであり、2019年シーズンのアペルトゥーラも合わせると国内大会では3連覇した事になる。
エルサルバドルとサッカー戦争をした事で知られるホンジュラスは1998年のハリケーンや2009年の軍事クーデターや政変による景気悪化、そして麻薬組織の台頭により急速に治安が悪化した。「2人に1人は貧困」とも言われ、殺人事件が非常に増加した。貧困と治安の悪化により移民が多く発生してしまっている。そのせいかカップ戦であるコパ・プレジデンテは長期間の中止にたびたび見舞われる。直近では同大会は2018年シーズンを最後に開催されていない。
収容人員の面ではホンジュラス・プロサッカー・ナショナルリーグ加盟クラブのホームスタジアムは中規模や小規模のものが多い。その中で最も収容人員が多いのは首都テグシガルパにある35,000人収容可能なエスタディオ・ティブルシオ・カリアス・アンディーノ(FCモタグアとCDオリンピアのホームスタジアム)という国立競技場である。このリーグにはチーム数が10しかないが、2チームが同じスタジアムを本拠地としている例がエスタディオ・ティブルシオ・カリアス・アンディーノを含めて2つ有る。なおこの国の1部リーグを開催するスタジアムは首都のあるテグシガルパの高原よりもカリブ海の近くに多く分布している。
ホンジュラス・プロサッカー・ナショナルリーグでプレーする外国籍選手はベリーズ人、トリニダード・トバゴ人、コロンビア人といった近場の選手で賄うクラブがほとんどだ。これにアルゼンチン人も加えた選手でこのリーグは構成されている。通訳の人件費なども不要なこのやり方で、金繰りが大変なこの国のリーグを乗り切っている。
そんな中、非常に残念な事件が起きた。前述の通り国内リーグで3連覇していて国際大会も含めて30個以上ものタイトルを持つCDオリンピアがCONCACAF主催の国際大会から追放処分を受けている。2021年シーズンのCONCACAFリーグのラウンド16のファーストレグのスリナム勢のインテル・ムンゴ・タプとCDオリンピアでは0-6でCDオリンピアが勝っていた。この試合でスリナムの副大統領でありインテル・ムンゴ・タプのオーナー兼選手でもあるロニー・ブリュンスウェイクがCDオリンピアの選手に対し八百長をしていた事が疑われ、報告書の形で表沙汰になった。この結果、両チームともCONCACAF主催の国際大会からの今シーズンの(ブリュンスウェイクに対してはCONCACAF主催の大会からの3年間の)追放処分が課された。国内屈指の強豪クラブが絡んだスキャンダルは、ただただ残念である。
サッカーの力を正しく使って人々に希望をもたらす様に願う。
◆最終更新日時
2021/11/5
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