イラクのサッカーリーグのまとめ

イラクのサッカーリーグについてまとめてみました。

◆公式サイト
https://iraqileague.com

◆連盟
アジアサッカー連盟(AFC)

◆1部リーグ名称
イラク・プレミアリーグ(Iraqi Premier League/الدوري العراقي الممتاز)

◆所属チーム数
20

◆試合形式
リーグ戦(1ステージ制/ホーム&アウェー2回戦総当たり)
※試合数38

◆開催期間
9月中旬〜5月下旬

◆移籍期間
2021-2022年シーズンは8/10〜10/1と1/15〜2/12

◆順位決定方法
勝ち点→得失点差→総得点

◆ACL枠
2.0(イラク・プレミアリーグの優勝チームがグループステージから参戦。準優勝チームとイラクFAカップの優勝チームがプレーオフラウンドから参戦)

◆2部リーグ(イラク・ディビジョン1/Iraq Division One/الدوري العراقي الدرجة الأولى)
24チームが所属。ホーム&アウェー2回戦総当たり。

◆昇降格枠
4(イラク・プレミアリーグの17〜20位のチームとイラク・ディビジョン1の1〜4位のチームが自動昇降格)

◆それ以外の大会
◇イラクFAカップ(Iraq FA Cup/كأس العراق)
イラク・プレミアリーグ以下4部リーグ相当のクラブチームの計168チームが参加する一発勝負のトーナメント方式の大会。イラク・プレミアリーグ勢はラウンド32より参戦。2020-2021年シーズンは11月中旬から7月中旬にかけて開催した。
◇イラク・スーパーカップ(Iraqi Super Cup/كأس السوبر العراقي)
イラク・スーパーカップとイラクFAカップの優勝チーム同士が対戦する一発勝負の大会。イラク・スーパーカップ開幕直前に開催する。

◆平均入場者数
不明

◆チーム名
アルディーワーニーヤFC(Al-Diwaniya FC/نادي الديوانية)
アルカフラバーFC(Al-Kahrabaa FC/نادي الكهرباء)
アルカルフSC(Al-Karkh SC/نادي الكرخ)
アルミナーSC(Al-Mina’a SC/نادي الميناء)
アルナフトSC(Al-Naft SC/نادي النفط)
アルナジャフFC(Al-Najaf FC/نادي النجف)
アルカシムSC(Al-Qasim SC/نادي القاسم)
アルクウワ・アルジャウウィーヤ(Al-Quwa Al-Jawiya/نادي القوة الجوية)
アルショルタSC(Al-Shorta SC/نادي الشرطة)
アルシナーSC(Al-Sinaa SC/نادي الصناعة)
アルタラバSC(Al-Talaba SC/نادي الطلبة)
アルザウラーSC(Al-Zawraa SC/نادي الزوراء)
アマナト・バグダードSC(Amanat Baghdad SC/نادي أمانة بغداد)
アルビールSC(Erbil SC/نادي أربيل)
ナフト・アルバスラSC(Naft Al-Basra SC/نادي نفط البصرة)
ナフト・アルワサト(Naft Al-Wasat SC/نادي نفط الوسط)
ナフト・マイサンFC(Naft Maysan FC/نادي نفط ميسان)
ニューロズSC(Newroz SC/نادي نوروز الرياضي)
サーマッラーFC(Samarra FC/نادي سامراء)
ザーホーFC(Zakho FC/نادي زاخو)

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◆最近の概要
混乱と傷跡を乗り越えようとしている中東のこの地の人達に対しても、新型コロナウイルスは容赦なかった。
2019-2020年シーズンのイラク・プレミアリーグは1〜4試合終えたところでいきなり中断した。これはコロナ禍が原因ではない。腐敗や失業、不十分な公共サービスを常態化させている政府に対する市民抗議が全国規模で2019年10月1日から始まり2021年7月24日まで続いた「イラク抗議運動」の勃発がこのシーズンの初期の国内リーグ中断の原因である。中断期間が長期に及んだ事により、この時点でそのシーズンでの降格チームが発生しない事が決まった。その後2回戦総当たり方式だった大会方式を1回戦総当たり方式に短縮して2月16日に国内リーグを再開したものの、今度はコロナ禍のため3月10日で再度中断。延期して3〜5試合しか消化できていない日程を消化しようもしたものの未知の伝染病に勝てるはずもなく、6月3日をもって正式に打ち切りが決まった。このシーズンのイラクFAカップもやはりコロナ禍のためラウンド32で打ち切られた。このため2021年シーズンのACLに挑戦するチームは2018-2019年シーズンの国内大会の戦績で選ばれる事になった。
アラビア語で「石油」を意味する「ナフト」という言葉をチーム名に組み込むクラブが国内リーグで複数あるほどイラクは石油を産出してきた国家である。それに加えて砂漠の多い中東の地にあるメソポタミア文明に代表される水が豊かで湿潤な土地。そしてアジア大陸やヨーロッパ大陸、アフリカ大陸を往来する人達にとっては交通の要地。これだけの要素を備えるこの地は、良からぬ人達によって歴史的に侵略と戦争の舞台になってきた。イラクのサッカー界でも混乱をもたらしてきた物事が色々あるが、ここ最近の中で最も影響が甚大だったのは2003年から2012年にかけてのイラク戦争である。第2次湾岸戦争とも呼ばれるこの戦禍が原因でバグダードのクラブの選手は北部のクラブに逃げ出し、イラクFAカップは2003年から2012年まで開催できなかった。このカップ戦は2012-2013年シーズンに一度開催したもののラウンド32で打ち切られた。そして再度開催されるまでには2015-2016年シーズンまで待たなければいけなかった。この時期に勢力を伸ばしていたISが絡むイラク内戦を乗り越えたこの国は、現在復興の途上にある。
イラク・プレミアリーグ加盟クラブのホームスタジアムのほとんどがティグリス川とユーフラテス川沿いに集中していて、その内の9クラブが首都バクダッドのスタジアムを本拠地として闘っている。スタジアムの座席数はバラエティーに富んでいるが、収容人員が3万人以上のスタジアムは2クラブ以上がホームスタジアムとして利用している。中でも収容人員が国内最大の40,000人のバグダードにあるアルシャーブスタジアムはアルクウワ・アルジャウウィーヤ、アルショルタSC、アルタラバSC、アルザウラーSCの4クラブものホームスタジアムになっている。オリンピックのマークをエンブレムに導入するクラブが多いのもイラクの国内リーグの特徴である。イラクが夏季オリンピックに参戦したのは2回だが、サッカーチームに関しては2004年大会では4位を収め、2016年大会では開催国ブラジルと引き分けるなど印象的な戦績を残している。また空軍のクラブや警察のクラブが参戦しているイラク・プレミアリーグは、為政者の力が正常に大会を運営する上で必要不可欠である。
イラク・プレミアリーグ加盟チームの監督は全員イラク人だ。多種多様な人種が国内でこそ暮らしているが、異なる人種が混ざり合っている訳ではなく地域別に分かれて居住している現状では、クラブチームが簡単に国際化を進められないのは致し方ない所であろう。外国人選手構成に関してはアルカシムSCにイエメン人選手が3人所属しているという例はあるが、基本的にイラク人以外の中東の国籍を持つ選手の数は少ない。ブラジル人とアフリカ人が外国籍選手のほとんどを占める大幅に偏った国籍構成であり、日本人選手がいる筈もない。宗教国としての事情を反映しているのか、イスラム文化圏の北アフリカ人(アルジェリア人、モロッコ人など)の数が多い。
国内大会では2020-2021年シーズンにアルクウワ・アルジャウウィーヤが2冠を達成したが、国際大会ではアルクウワ・アルジャウウィーヤもアルショルタSCもACLではグループステージで敗退した。コロナ禍で2021年シーズンのイラク・スーパーカップは観客を1人も入れずに行わなければならなかった等、サッカー界においても復興の道半ばにある。
戦火ではなくサッカーでこの国が世界中に影響を与える日が来るのを待っている。

◆最終更新日時
2021/10/30

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