タイのサッカーリーグのまとめ
タイのサッカーリーグについてまとめてみました。
◆公式サイト
https://www.thaileague.co.th
◆連盟
アジアサッカー連盟(AFC)
◆1部リーグ名称
タイ・リーグ1(Thai League 1/ไทยลีก)
◆所属チーム数
16
◆試合形式
リーグ戦(1ステージ制/ホーム&アウェー2回戦総当たり)
※試合数30
◆開催期間
9月上旬〜5月下旬
◆移籍期間
2021-2022年シーズンは7/27〜8/20と12/8〜1/4
◆順位決定方法
勝ち点→直接対決での勝ち点→直接対決での得失点差→直接対決での総得点→得失点差→総得点→フェアプレーポイント→プレーオフ
◆ACL枠
3.0(タイ・リーグ1優勝チームとタイFAカップ優勝チームがグループステージから参戦。タイ・リーグ1準優勝と3位のチームがプレーオフラウンドから参戦)
◆2部リーグ(タイ・リーグ2/Thai League 2/ไทยลีก 2)
18チームが所属。ホーム&アウェー2回戦総当たり。
◆昇降格枠
3(タイ・リーグ1の14〜16位のチームが自動降格。タイ・リーグ2の1位、2位のチームが自動昇格。タイ・リーグ2の3〜6位のチームで行う昇格プレーオフを勝ち抜いた1チームも昇格)
◆それ以外の大会
◇タイFAカップ(Thai FA Cup/ไทยเอฟเอคัพ)
プロやアマチュアチームが参加する一発勝負のトーナメント方式の大会。タイ・リーグ1勢は1回戦(ラウンド64)から参加。どちらのチームがホームになるかはランダムである。10月下旬から5月下旬まで開催。主管団体タイサッカー協会。
◇タイ・リーグカップ(Thai League Cup/ไทยลีกคัพ)
タイ・リーグ1からタイ・リーグ4までのチームが参加する一発勝負のトーナメント方式の大会。「リーグカップ」と名が付いているが、主管団体はタイサッカー協会である。T1勢は1回戦(ラウンド32)から参戦。上位のディビジョンのチームがアウェー側になる。
◇タイチャンピオンズカップ(Thailand Champions Cup/ไทยแลนด์แชมเปียนส์คัพ)
タイ・リーグ1の優勝チームとタイFAカップの優勝チームが対戦する大会。タイ・リーグ1の開幕直前に開催。
◆平均入場者数
3,310人(2020-2021年シーズン)
◆チーム名
バンコク・ユナイテッドFC(Bangkok United F.C./สโมสรฟุตบอลทรูแบงค็อก ยูไนเต็ด)
BGパトゥム・ユナイテッドFC(BG Pathum United F.C./สโมสรฟุตบอลบีจี ปทุม ยูไนเต็ด)
ブリーラム・ユナイテッドFC(Buriram United F.C./สโมสรฟุตบอลบุรีรัมย์ ยูไนเต็ด)
チェンライ・ユナイテッドFC(Chiangrai United F.C./สโมสรฟุตบอลเชียงราย ยูไนเต็ด)
チエンマイ・ユナイテッドFC(Chiangmai United F.C./สโมสรฟุตบอลเชียงใหม่ ยูไนเต็ด)
チョンブリーFC(Chonburi F.C./สโมสรฟุตบอลชลบุรี)
コーンケン・ユナイテッドFC(Khon Kaen United F.C./สโมสรฟุตบอลขอนแก่น ยูไนเต็ด)
ムアントン・ユナイテッドFC(Muangthong United F.C./สโมสรฟุตบอลเมืองทอง ยูไนเต็ด)
ナコーンラッチャシーマーFC(Nakhon Ratchasima F.C./สโมสรฟุตบอลนครราชสีมา มาสด้า)
ノーンブワ・ピッチャヤFC(Nongbua Pitchaya F.C./สโมสรฟุตบอลหนองบัว พิชญ)
ポリス・テロFC(Police Tero F.C./สโมสรฟุตบอลโปลิศ เทโร)
ポートFC(Port F.C./สโมสรฟุตบอลการท่าเรือ)
PTプラチュワップFC(PT Prachuap F.C./สโมสรฟุตบอลพีที ประจวบ)
ラーチャブリーFC(Ratchaburi Mitr Phol F.C./สโมสรฟุตบอลราชบุรี มิตรผล)
サムットプラーカーン・シティFC(Samut Prakan City F.C./สโมสรฟุตบอลสมุทรปราการ ซิตี้)
スパンブリーFC(Suphanburi F.C./สโมสรฟุตบอลสุพรรณบุรี)
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◆最近の概要
赤道近くのアジアの国でも新型コロナウイルスの猛威からは逃れられなかった。
2020年シーズンとして始まったタイ・リーグ1は、シーズン序盤早々の3月頭に通達が出て、一旦無観客試合として開催する様になった。この通達はすぐに中断に変わった。半年間経った9月に国内リーグが再開された。こうして2020年2月中旬に開幕し2021年3月下旬に閉幕するという1年以上かかった「2020年シーズン」は「2020-2021年シーズン」として扱われた。同様に2020-2021年シーズンになったタイFAカップの開催時期は11月上旬から4月中旬にずれ込んだ。要するにそれまで2月当たりに開幕していたタイの国内リーグとカップ戦のシーズンの日程は、コロナ禍のために2020年を境に半年間後ろ倒しになった。ただしACLの日程は後ろ倒しになっていないので、2021年シーズンのタイ勢のACLの参戦チームは2020-2021年シーズンのタイ・リーグ1の前半戦の上位4チームになった。この4チームは全てグループステージから参戦した。ちなみに2020年シーズンのタイ・リーグカップは予選の段階で打ち切りが決まった。
タイは代表的な親日国であり、サッカー界でも浦和レッズとムアントン・ユナイテッドFC等、業務提携を結んだクラブが数多くある。タイは特にトヨタグループとの繋がりが強く、現在のタイ・リーグ1の正式名称はトヨタの車の製品名を冠に付けた「ハイラックスレボ・タイ・リーグ」である。ここの加盟クラブの半数以上が平地の広がる中央部に位置し、内6チームがバンコク首都圏の中にある。前述のムアントン・ユナイテッドFCも首都圏に存在する。ただしこのリーグで闘っているクラブは高温多湿な場所からばかりではなく、北部の山岳地帯からも2チーム(チェンライ・ユナイテッドFC、チエンマイ・ユナイテッドFC)参戦している。タイ・リーグ1を開催するスタジアムには中型、小型のスタジアムが多い。最も多くの人を入れられるのは収容人員32,600人のブリーラム・スタジアム(ブリーラム・ユナイテッドFCのホームスタジアム)、通称「サンダーキャッスル」である。ちなみに収容人員12,505人のムアントン・ユナイテッドFCのホームスタジアムの名称はサンダードーム・スタジアムと言う。スコールが多い気候を反映しているのか、雷にちなんだ名称が目につく。
タイ・リーグ1を根城にする外国人選手は圧倒的にブラジル人が多い。他にはフィリピン人やマレーシア人など、暑さに耐性のある選手が多めである。政治的事情を抱える国の国籍の選手も、このリーグにはチラホラ見られる。ただし数年前は外国人勢の主流だったアフリカ人選手の数は少なくなった。現在タイ・リーグ1に所属している日本人選手は松村亮(BGパトゥム・ユナイテッドFC)、エスクデロ競飛王(チエンマイ・ユナイテッドFC)、坂井大将、小野悠斗(ともにサムットプラーカーン・シティFC)の4人である。選手ばかりではなく監督にもPTプラチュワップFCの滝雅美、そして鹿島アントラーズ、大宮アルディージャで監督経験があるサムットプラーカーン・シティFCの石井正忠の2人の日本人がいる。
異例尽くしのシーズンとなった2020-2021年シーズンのタイ・リーグ1をBGパトゥム・ユナイテッドFCが制したが、このクラブは2021年シーズンのACLではラウンド16進出という健闘をした。日本を含むほとんどの国では「2021-2022年シーズン」と、そして当事国であるタイでは「2564-2565年シーズン」と呼ばれている(タイでは普通は仏暦で年を表記する)今シーズンのタイ・リーグ1には農作物が育ちにくく経済的に厳しいと言われているタイ東北部からも2つの昇格チーム(ノーンブワ・ピッチャヤFC、コーンケン・ユナイテッドFC)が参戦している。
周辺国の中には政変でサッカーの大会を開催する事が叶わなくなってしまった国もある中2018年シーズンには4,466人、2019年シーズンには5,699人とタイ・リーグ1は着実に1試合当たりの平均動員数を伸ばし、Jリーグに数々の選手を送り込んできた。その矢先にコロナ禍に見舞われてしまった訳だが、微笑みの国ならコロナ禍を乗り越えられると信じている。
◆最終更新日時
2021/10/15
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