イタリアのサッカーリーグのまとめ
イタリアのサッカーリーグについてまとめてみました。
◆公式サイト
https://www.legaseriea.it/it
◆連盟
欧州サッカー連盟(UEFA)
◆1部リーグ名称
セリエA(Serie A/Serie A)
◆所属チーム数
20
◆試合形式
リーグ戦(1ステージ制/ホーム&アウェー2回戦総当たり)
※試合数38
◆開催期間
8月下旬〜5月下旬
◆移籍期間
2021-2022年シーズンは7/1〜8/31と1/2〜1/31
◆順位決定方法
勝ち点→直接対決での勝ち点→直接対決での得失点差→直接対決での総得点→得失点差→総得点
※直接対決戦績は当該チーム同士の対戦が全て終わった場合にのみ考慮
◆チャンピオンズリーグ枠
4(セリエA上位4チームがグループステージに参戦)
※セリエAの5位のチーム、およびコッパ・イタリア優勝チームはヨーロッパリーグのグループステージに参戦
※セリエAの6位のチームはヨーロッパカンファレンスリーグのプレーオフラウンドに参戦
◆2部リーグ(セリエB/Serie B/Serie B)
20チームが所属。ホーム&アウェー2回戦総当たり。
◆昇降格枠
3(セリエAの18位〜20位のチームが自動降格。セリエBの1位、2位のチームが自動昇格。3位のチームに関しては4位のチームとの勝ち点差が10以上有れば自動昇格。そうでない場合は昇格プレーオフに回る昇格プレーオフは3位から8位のチームの中で3位のチームからの勝ち点差が14以内のチームが参戦。最大3段階のトーナメント方式。3段階で行う場合は上位のチームが1回戦をシードされる。最後の2段階がホーム&アウェー方式であり、それ以外は一発勝負。一発勝負の場合とホーム&アウェー方式での第2戦は上位側のホームで開催。一発勝負の試合とホーム&アウェー方式の第2戦での90分間で決着が着かなければ延長戦突入。そこでも引き分ければ上位側の勝利とする)
◆それ以外の大会
◇コッパ・イタリア(Coppa Italia/Coppa Italia)
セリエAから3部相当のセリエCのクラブチームが参加するトーナメント方式の大会。基本的に一発勝負だが準決勝のみホーム&アウェー方式。セリエA勢は1回戦(ラウンド40)または3回戦(ラウンド16)に参戦。8月中旬から5月中旬まで開催。
◇スーペルコッパ・イタリアーナ(Supercoppa Italiana/Supercoppa Italiana)
セリエAとコッパ・イタリアの優勝チーム同士が対戦する一発勝負の大会。
◆平均入場者数
不明
◆チーム名
アタランタBC(Atalanta B.C./Atalanta Bergamasca Calcio)
ボローニャFC(Bologna F.C. 1909/Bologna Football Club 1909)
カリアリ・カルチョ(Cagliari Calcio/Cagliari Calcio)
エンポリFC(Empoli F.C./Empoli Football Club)
ACFフィオレンティーナ(ACF Fiorentina/ACF Fiorentina)
ジェノアCFC(Genoa C.F.C./Genoa Cricket and Football Club)
エラス・ヴェローナFC(Hellas Verona F.C./Hellas Verona Football Club)
インテルナツィオナーレ・ミラノ(Inter Milan/Football Club Internazionale Milano)
ユヴェントスFC(Juventus F.C./Juventus Football Club)
SSラツィオ(S.S. Lazio/Società Sportiva Lazio)
ACミラン(A.C. Milan/Associazione Calcio Milan)
SSCナポリ(S.S.C. Napoli/Società Sportiva Calcio Napoli)
ASローマ(A.S. Roma/Associazione Sportiva Roma)
USサレルニターナ1919(U.S. Salernitana 1919/Unione Sportiva Salernitana 1919)
UCサンプドリア(U.C. Sampdoria/Unione Calcio Sampdoria)
USサッスオーロ・カルチョ(U.S. Sassuolo Calcio/Unione Sportiva Sassuolo Calcio)
スペツィア・カルチョ(Spezia Calcio/Spezia Calcio)
トリノFC(Torino F.C./Torino Football Club)
ウディネーゼ・カルチョ(Udinese Calcio/Udinese Calcio)
ヴェネツィアFC(Venezia F.C./Venezia Football Club)
|
◆最近の概要
世界中のイベントを大幅に縮小させてきた新型コロナウイルスからの影響は、世界を代表するこの国のサッカー界にとっても無傷ではいられなかった。
コロナ禍のため2019-2020年シーズンはリーグ戦、カップ戦ともに3ヶ月間中断した。この結果セリエAが8月上旬に終幕して1ヶ月強しか経っていない9月中旬に新シーズンのセリエAが始まるという過密日程に見舞われた。ただし現在の2021-2022年シーズンのセリエAにおいては地域差などはあるが、スタジアムによってはサポーターがマスクを着けずに密に近い状態で観戦している所もある。少なくともイタリアではサッカーのある日常が戻りつつある。
セリエA加盟クラブのうちイタリア北部からは15クラブあり、これに対し南部からは4クラブ、島部からは1クラブに留まっている。この「南北格差問題」はサッカー界に限らずあらゆる産業で起きている現象である。マフィアの根城であるイタリア南部に大企業が根づくのは難しい。その結果南北間の経済格差が著しくなる。これはそのままスポンサー収入としてクラブ経営に直結し、サッカー界の南北格差問題に繋がる。ただし「南部だから活躍できない」という訳ではなく、ディエゴ・マラドーナの様に南部のクラブであるSSCナポリで数々の勝利と記録と記憶をサポーターに植え付けた者もいる。なおこのクラブのホームスタジアムの名称はスタディオ・ディエゴ・アルマンド・マラドーナとなっている。
コロナ禍に見舞われ始めた時期にもかかわらず2019-2020年シーズンの1試合平均観客動員数は27,205人を記録している。つまりそれだけのサポーターを受け入れる能力のあるスタジアムを多数備えている。実際セリエAに加盟しているクラブのホームスタジアムには中型や大型のスタジアムが多く、収容人数が1万人を切るスタジアムは見当たらない。スタジアムのサイズが最も大きいのはなんと言っても75,923人収容可能なサン・シーロである。ここはインテルナツィオナーレ・ミラノとACミランのホームスタジアムになっていて、世界的に知名度の高いこの2クラブのミラノダービーの舞台になる。ちなみに「サン・シーロ」とはACミランサポーター側の呼称であり、インテルナツィオナーレ・ミラノサポーター側はこのスタジアムを「スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ」と呼ぶ。他に7万人以上入れられるスタジアムとして収容人数70,634人のスタディオ・オリンピコ・ディ・ローマがあるが、ここも2クラブ(SSラツィオとASローマ)が使用している。
セリエAでプレーしている外国人選手はアフリカ人や南米人が多いが、特にアルゼンチン人とウルグアイ人が目立つ。EU圏内の選手に絞っても、欧の東西を問わず様々な国から様々な選手が集まっている。つまりイタリア人の選手が非常に少ない。イングランドのサッカー界を悩ませてきた「ウィンブルドン現象」がイタリアでも見られている。この世界中の猛者が集うセリエAで現在吉田麻也(UCサンプドリア)がプレーしている。このリーグでは過去には三浦知良、中田英寿、中村俊輔、長友佑都、本田圭佑といった日本代表のレジェンド達が鎬を削っていた。
これまでユヴェントスFCがセリエAを席巻してきたが、2020-2021年シーズンにインテルナツィオナーレ・ミラノが優勝した事で連覇記録が9で止まった。なおこのシーズンのオフに29ゴールを決めたセリエA得点王のクリスティアーノ ・ロナウドがユヴェントスFCからマンチェスター・ユナイテッドFCに移籍している。2020-2021年シーズンのUEFAチャンピオンズリーグにおいてはインテルナツィオナーレ・ミラノがグループステージで敗退しアタランタBC、ユヴェントスFC、SSラツィオはR16敗退というイタリア勢にしては不遇の時期を過ごしたが、コロナ禍がひと段落付いた2021-2022年シーズンの同大会にエントリーするインテルナツィオナーレ・ミラノとアタランタBC、ユヴェントスFC、ACミランがどれ程の活躍を見せるだろうか。
2021年のオフシーズンを騒がせた問題として欧州スーパーリーグ構想が挙げられる。ユヴェントスFC、インテルナツィオナーレ・ミラノ、ACミランのセリエAの3クラブを含む欧州のメガクラブがUEFAとは別組織の降格なしのリーグ戦方式の新大会に参戦しようと目論んでいたが、この構想への参加は国内の他のサッカークラブとの交流を事実上絶つものだった。それ故に全大陸のサッカー連盟を含める各方面からの激しい反発を招き、ユヴェントスFCの会長であり欧州スーパーリーグの副会長になる予定だったアンドレア・アニェッリがこの構想の存続を信じている間にインテルナツィオナーレ・ミラノ、ACミランが相次いで構想から離脱した。
金に目がくらみ大切な物を見失わない様に願っている。
◆最終更新日時
2021/10/8
◆こちらの記事もオススメ
イングランドのサッカーリーグのまとめ
スペインのサッカーリーグのまとめ
日本のサッカーリーグのまとめ