オランダのサッカーリーグのまとめ
オランダのサッカーリーグについてまとめてみました。
◆公式サイト
https://eredivisie.nl/home/
◆連盟
欧州サッカー連盟(UEFA)
◆1部リーグ名称
エールディヴィジ(Eredivisie/Eredivisie)
◆所属チーム数
18
◆試合形式
1ステージ制でありホーム&アウェー2回戦総当たりのリーグ戦を実施するが、4〜7位のチームはヨーロッパコンペティションプレーオフに参戦(2段階方式のホーム&アウェイ方式のトーナメント)
※試合数34
◆開催期間
8月中旬~5月中旬
◆移籍期間
2021-2022年シーズンは6/9〜8/31と1/4〜1/31
◆順位決定方法
勝ち点→得失点差→総得点→直接対決での勝ち点→直接対決での得失点差→直接対決でのアウェーゴール数→プレーオフ(優勝チーム、降格チーム、国際大会出場チームを決める場合)または抽選→PK戦(プレーオフで決着が付かない場合)
◆チャンピオンズリーグ枠
1.25(エールディヴィジ優勝チーム、準優勝チームはそれぞれグループステージ、予選3回戦に参戦)
※KNVBカップ優勝チームはヨーロッパリーグのプレーオフラウンドに参戦
※エールディヴィジ3位のチームおよびヨーロッパコンペティションプレーオフの勝者はヨーロッパカンファレンスリーグのそれぞれ予選3回戦、予選2回戦に参戦
◆2部リーグ(エールステ・ディヴィジ/Eerste Divisie/Eerste divisie)
20チームが所属。ホーム&アウェー2回戦総当たり。
◆昇降格枠
2.5±0.5(エールディヴィジ17位、18位のチームとエールステ・ディヴィジ1位、2位のチームが自動昇降格。エールディヴィジ16位のチームとエールステ・ディヴィジ3〜8位のチームが昇降格プレーオフに参加し、その勝者1チームも来シーズンのエールディヴィジに所属)
◆それ以外の大会
◇KNVBカップ(KNVB Cup/KNVB Beker)
プロチームもアマチュアチーム参加する一発勝負のトーナメント方式の大会。エールディヴィジ勢は1回戦(ラウンド64)より参戦。開催期間は10月下旬から4月中旬。
◇ヨハン・クライフ・スハール(Johan Cruyff Shield/Johan Cruijff Schaal)
エールディヴィジとKNVBカップの優勝チーム同士が対戦する一発勝負の大会。エールディヴィジ開幕1週間前に開催する。
◆平均入場者数
不明
◆チーム名
アヤックス・アムステルダム(AFC Ajax/AFC Ajax)
AZアルクマール(AZ Alkmaar/AZ)
SCカンブール(SC Cambuur/SC Cambuur)
フェイエノールト(Feyenoord/Feyenoord)
フォルトゥナ・シッタート(Fortuna Sittard/Fortuna Sittard)
ゴー・アヘッド・イーグルス(Go Ahead Eagles/Go Ahead Eagles)
FCフローニンゲン(FC Groningen/FC Groningen)
SCヘーレンフェーン(SC Heerenveen/sc Heerenveen)
ヘラクレス・アルメロ(Heracles Almelo/Heracles Almelo)
NECナイメヘン(NEC Nijmegen/N.E.C.)
PECズヴォレ(PEC Zwolle/PEC Zwolle)
PSVアイントホーフェン(PSV Eindhoven/PSV)
RKCヴァールヴァイク(RKC Waalwijk/RKC Waalwijk)
スパルタ・ロッテルダム(Sparta Rotterdam/Sparta Rotterdam)
FCトゥウェンテ(FC Twente/FC Twente)
FCユトレヒト(FC Utrecht/FC Utrecht)
SBVフィテッセ(SBV Vitesse/SBV Vitesse)
ヴィレムII(Willem II/Willem II)
◆最近の概要
ヨハン・クライフ亡き後の欧州の小さなサッカー大国にも新型コロナウイルスの嵐は吹き荒れた。
コロナ禍で2020年3月12日に全てのエールディヴィジの公式戦が一旦延期になり、その後全ての集会やイベントを禁じる旨が政府より発表された。当初は禁止期間は6月1日までの予定だったが、結局9月1日まで期間が延長された。オランダサッカー協会は6月19日に無観客でリーグを再開しようとしたが、集会イベント禁止の声明を政府が出したため25節終了時点でエールディヴィジは打ち切り。このシーズンでの優勝チームはなく、昇降格の実施もなかった。同様にKNVBカップも決勝が実施されずに打ち切りが決まった。こうして2019-2020年シーズンのサッカーイベントが終了した結果、2020年のヨハン・クライフ・スハールは当然ながら開催できなかった。翌2020-2021年シーズンのエールディヴィジは集会イベント禁止明けを待たないと活動できないので、開幕が例年より1ヶ月遅れの9月中旬にずれ込んだ。
2019-2020年シーズンに1試合当たりの観客動員数が18,230人を記録したほどエールディヴィジは人気がある。この大会を行うスタジアムは国土全域に満遍なく存在している。中型のスタジアムが多く、大型のスタジアムも散見される。中でもサイズが際立っているのは55,500人収容のヨハン・クライフ・アレナ(アヤックス・アムステルダムのホームスタジアム)、52,000人収容のフェイエノールト・スタディオン(フェイエノールトのホームスタジアム)、36,500人収容のフィリップス・スタディオン(PSVアイントホーフェンのホームスタジアム)である。東京都に少し足した位しか人口のいない国でこの規模のスタジアムがいくつも建っているのは驚異的だ。この例が示す様にエールディヴィジはアヤックス・アムステルダム、フェイエノールト、PSVアイントホーフェンの「ビッグ3」が盛り上げてきたリーグである。
多様性の国らしくEU圏内からは実に様々な国から選手がエールディヴィジに流入しているが、少々北欧寄りの傾向がある。EU圏外の外国人選手にはアフリカ人選手とブラジル人選手が多い。菅原由勢(AZアルクマール)、中山雄太、ファン・ウェルメスケルケン際(ともにPECズヴォレ)、堂安律(PSVアイントホーフェン)の4人の日本人選手が現在このリーグに在籍している。
ビッグ3の中では2020-2021年シーズンで2冠を達成したアヤックス・アムステルダムが戦績面で頭1つ抜けている。ただし同シーズンのUEFAチャンピオンズリーグではグループステージで敗退していた。クラブチームに関しては最近のオランダ勢には内弁慶の傾向が見られる。
余談になるが2020-2021年シーズンのエールディヴィジ得点王はギリシャ代表のギオルゴス・ギアクマキス。彼はVVVフェンローでチーム6割の得点数にあたる26ゴールを上げていたが、91失点というエールディヴィジ断トツの失点数(2位のADOデン・ハーグとなんと15点差!)を記録したせいでチームは降格の憂き目に遭い、結局ギアクマキスはセルティックFCに移籍した。リーグ得点王の在籍チームが降格するという世界的に非常に珍しい事例である。
これからも世界のサッカーシーンに独特の存在感を放ってほしい。
◆最終更新日時
2021/9/27
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