理不尽なジャッジに黙って従うのが正しいのか?

既にグループステージでの敗退が決まっていた、AFC U-23選手権の第3節、カタールU-23代表との試合でのことだった。

前半アディショナルタイムに、川崎フロンターレのMF田中碧が主審のムハンマド・タキの理不尽なジャッジにより、退場に追い込まれた。

これにより、残り45分以上を日本U-23代表は10人で闘うことになってしまった。

この試合は1-1のドローで終わった。
結局、日本U-23代表はわずか勝ち点1で、たった3試合でタイを去るという記録が残った。

疑惑の接触プレーの場面で、主審はVARをチェックした。
田中の脚は、先にボールに触れていた。
それなのに、この主審はレッドカードを田中に突きつけた。

日本のチームの監督の森保一は、この主審に対しほとんど抗議らしい抗議をせずに済ませた。

この森保の行為が是が非か?

俺は「非」と考えている。

現実問題として、抗議したところでそのジャッジの判定は変わらない。
だから抗議のような見苦しいことをしないで、試合に集中すべきだ。
これが「是」と考える人たちの言い分だろう。

抗議すれば、その姿を見た他の主審たちはどう思うか?

「あの監督をキレさせたら面倒なことになる」

こういう印象を持つことになる。

「モリヤスは手強い奴だ」という意識が残る中で笛を吹くことになる。
今後の試合で森保のチームが不利なジャッジを受ける局面が激減する。

理不尽なジャッジに毅然とした態度を取れば、不利益を受け続けることは無くなる。

裏を返せば、第1戦も第2戦も森保は主審に対して大人しかったのではないか?

その姿を見たムハンマドが

「コイツは大人しい。対戦相手に有利な判定を下しても大丈夫」

と森保を値踏みしたのではないか?

つまり森保は、日本代表はナメられている。

理不尽な判定に怒らないから、不利な判定を受け続けたのだ。

これが早期敗退の最大の要因だと俺は思う。

ムハンマドはシンガポール人。
彼に日本代表を嫌う理由などないはずだ。

森保がきちんと主審に抗議していれば、判定は覆らなくても世界中の世論を味方に付けることができたはずだ。

「主審は両チームに公平であるべき」

こんなのは建前に過ぎない。

主審も人間だ。
怒鳴られる真似はできれば避けたい。

「有利な判定をしてもらうように圧力かけろ」とまでは言わない。

せめて不利な判定を続けて受けなくて済むように、理不尽に立ち向かうべきじゃないか?

それ位しないで、試合に闘いに来たと言えるのか?
理不尽に立ち向かわずにメモを取ってばかりいるのが監督の仕事なのか?

東京五輪が終われば、U-23はチーム自体が無くなる。

森保はA代表の監督に専念すればいい。
彼が責任を取らされることはないだろう。

だがこのカタールU-23代表戦に出た選手の中には、もう青いユニフォームに袖を通せなくなる者も出るはずだ。

その選手は責任を取らされる。
これじゃ選手がピエロじゃないか!

俺は森保の人間性は嫌いじゃない。
だが森保の仕事ぶりは嫌いだ。

それと同時に「森保は悪い意味で日本人らしい」とも思った。

同じような構図が、日本の社会には履いて捨てるほど転がっている。

イジメ。
奴隷的労働。
パワハラやセクハラ。

理不尽なことに何も抵抗せず、受け入れる。

その結果、理不尽な目にずっと遭い続ける。

「理不尽を受け入れるのが一人前の大人だ」

学校で、社会で、様々な場所でそう言われている。

俺は「理不尽を受け入れるのが大人だ」とは思わない。

理不尽を押し付ける側からすれば、相手に抵抗されなければこれほどラクなことはない。
だからガンガン無茶振りをする。

それじゃ、押し付けられた側は一生奴隷のままだ。

だから理不尽に抵抗しよう。
せめて1度は抵抗しよう。

「なぜそれをしないといけないんですか?」
「そんな事を私がやる筋合いはありません」

せめて1度は意思表示しよう。

それでも理不尽を押し付けるなら、その集団はその程度の連中だ。

さらに抵抗を続けるもよし。
理不尽な連中から離れて平穏に過ごすもよし。
環境を変えて連中から距離を取るもよし。

無抵抗が一番よくない。
それだと何もメッセージが残らない。

試合で理不尽なジャッジ遭っても、監督が無抵抗のまま試合で敗れた。

負けたチームのサポーターは、後で「あのジャッジはひどい」と当然言う。

「で、勝ったのはどっち?」
「負け犬の遠吠え。みっともねえ」

勝ったチームのサポーターからこんな事を言われたら、どう思うか?

だから理不尽にはその場で立ち向かわなければいけない。
それが選手やサポーターの誇りを守ることになる。

やっぱり理不尽は理不尽でしかない。

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