日本の学校教育とは軍隊教育の延長だ

春名風花のツイッターでのツイートが話題を呼んでいる。

なぜ被害者にばかり「転校しろ」「不登校になれ」「逃げろ」と言うのか?

この主張は、俺にも分かる。

出来る事なら、俺もイジメっ子にこそ強制転校させてイジメられっ子に学校で勉強して生活する権利を与えたい。

だがこの状況で学校に無理に行った場合、イジメられっ子の身に何が起き、先生が何を教えるか?

それを踏まえて動かないと必ず失敗する。

外国の学校では、ほとんどの場合強制転校などの社会的制裁を受けるのは加害者だ。

日本の場合、先生はまずこれをやらない。

いじめっ子に今までと同じ自由を与える。
当然イジメはエスカレートする。
イジメられっ子に何が起きても先生は知らんぷり。

なぜこうなるか?

日本の学校教育が軍隊教育の延長だからだ。

組体操。整列。遠足。運動会。ランドセル。朝礼。

あらゆる要素に軍隊教育の名残りが散りばめられている。

組体操は団結心と恐怖との克己精神を高め、軍事教練的な要素が高い。

整列で見られる「前ならえ」「なおれ」「気をつけ」は兵式体操の名残り。

遠足は軍隊の徒歩行進が由来であり、軍隊さながらの長距離を歩かせる場合がままある。

運動会は海軍の寮の遊戯会が由来で、「徒競走」「騎馬戦」「棒倒し」などの地上戦を連想させる種目が多い。

ランドセルは兵隊の背嚢がモデル。

制服で用いられる「学ラン」からは陸軍の軍服を、「セーラー服」からは海軍の軍服を連想させる。

朝礼からは上意下達の一方的なコミュニケーションを連想させる。

生徒は先生に絶対服従。
コミュニケーションは常に一方通行であり、疑問を持ったり考えたりする事を許さない。

服従させるためには体罰やパワハラ、セクハラも辞さない。
体罰などで先生が処罰される場合は少なく、むしろ賞賛される場合さえある。

「他人と違うのは悪いこと」と先生が教える。
それでも言うことをきかない生徒には強い同調圧力がかけられる。

もちろんそうじゃない学校も中にはある。
だが大半の学校には、軍隊の影響が色濃く残っている。

軍隊では他人と違う兵隊が1人でも居れば、その1人が目印になり敵襲のターゲットになる。
イジメられっ子になる様な闘争心の薄い者が自分の兵団に1人いれば、その1人が足手まといになりやはり敵襲の的になる。

軍隊では1人の弱兵が兵団ごと滅ぼす。
だからイジメられるような弱い者を制裁しなければならなかった。
その路線の延長上にいる先生がイジメを止める訳がない。

このルールでは、加害者が正義になる。

学校は子供を大人にする。
軍隊は子供を兵士にする。

太古の昔から、日本ではこんな厳格で思いやりの薄い教育環境だった訳ではない。

江戸時代には寺小屋が有った。
地域在住の知識人が読み書きそろばんを子供たちに優しく教えていた。
そもそも国という概念すらなかった。

開国して明治時代になった。
植民地拡張競争の波に晒され、政府には富国強兵と軍国主義を前面に押し出す必然性があった。

軍需工場で兵器を作る工員が大量に必要になった。

気の合わない者ともやっていけないと、作業能率が落ちてしまう。
だから協調性を前面に出す教育を行った。

チャイムを用いて時間から時間までキッチリと交代制にする方が、工員を管理しやすい。
学校にはチャイムが導入された。

戦場の最前線で戦う軍人も必要だ。
学校は軍人養成所になった。

大平洋戦争が終わり、74年経つ。
日本で今、戦争が勃発する可能性は非常に薄い。
日本人の成人男子には徴兵制度がない。

そんな平和な今でも軍隊式の教育制度が残っているのはなぜか?

変えるのがめんどくさいからだ。

そして理由がもう1つある。

日本の企業(特に大企業)の大半の経営者にとって、教育が軍隊式の方が都合が良いからだ。

経営者には2つのタイプがある。

◆苦労してでも大金を稼ぎたい者
◆ラクして小金を稼ぎたい者

ベンチャー企業を立ち上げる者に「苦労してでも大金を稼ぎたい」前者のタイプは多い。

ただし前者の数は少ない。

ほとんどの経営者は後者の「ラクして小金を稼ぎたい者」ばかりだ。

モノを考えられる大人の社員が居れば、社長は色々要求される。
圧倒的努力もしなければならなくなる

そんなとてつもない努力などしたくない。
画期的な新商品の開発に、自分の金を使いたくない。
自分の身は傷めず、ラクして稼ぎ続けたい。

賃金を極限まで抑えても、その姿を自分が脇見に豪遊に勤しんでも、会社でマトモに仕事しなくても、一切文句言わない。

こういう従業員を、このタイプの経営者は好む。

「先生に絶対服従」
「皆と同じことをやる」

日本の軍隊式の教育は、こういう経営者にとって非常に都合が良い。

その証拠に多くの企業が採用したがるのは、能力がある大学院生ではない。
疑問を持たずにとにかくやろうとする体育会系を好んで採用する。

たいていの大企業の経営陣は、劣悪な労働条件でも黙って働く兵士をほしがる。
人件費を安く抑えれば、経営陣が努力しなくても儲かるからだ。

このタイプの経営者にとって独自性を前面に出され、競合他社を立ち上げられるのが一番困る。

だから独自性を否定する教育を学校で施してくれる方が、彼らに都合がいい。

イジメられる者が悪い。
殴られる者が悪い。

学校教育の段階でこういう洗脳をかけてくれれば、自分はパワハラやセクハラで従業員をコントロールしやすくなる。

ここまで踏まえた上で、最初の話題に戻る。

「学校から逃げる必要はない」とイジメられっ子に言えるのか?

俺には言えない。
むしろ「身の危険を感じるなら、躊躇なく逃げろ」と俺は言う。

そもそも加害者を優先する教育を施す学校に無理して通わせたところで、何を教わるのか?
どういう大人にさせられてしまうのか?

「イジメられるのは、被害者に落ち度があるからだ」

そんな教育、受ける意味あるか?

奴隷な大人にさせられるだけだ。

現状では残念ながら、イジメに遭った者は逃げるのが最善の方法になる。
それほど日本の教育環境は悪すぎる。

さて、大企業に勤めたがる学生は多い。

1980年代にバブルが膨らんだ。
1990年代にバブルが弾けた。
2000年代にその余波が残った。

その頃は、大企業は「寄らば大樹の陰」だった。

大企業での新入社員の給料は安い。
そこから年功序列で基本給が徐々に上がっていく。
中年になれば役職も付き、給料が跳ね上がる。

どんなに理不尽な事があっても体育会系の根性で乗り切れば、給料は上がっていく。
やがて家族を養い、マイホームも持てる。

そんな安泰な社会が、ここ10年位前まで続いていた。

いまは大企業は安泰ではない。

「終身雇用、ムリ」

経団連会長の中西宏明やトヨタ自動車社長の豊田章男が、相次いで「人件費の負担に企業が耐えられない」と明言している。

富士通。エーザイ。昭文社。コカコーラボトラーズ。協和発酵キリン。日本ハム。NEC。カシオ計算機。アルペン。

日本の社会を支えてきた大企業に、45歳を境に早期退職を勧める流れが起きている。

45歳以上なら、家庭を持っている人は子供の教育などで金がかかる時期だ。
この世代を大企業が抱えることは、もう出来ない。

会社を辞めれば、60万円の月収が15万円になってしまう。
会社に残っても畑違いの仕事を押し付けられる、会社を辞めなければならなくなる。

これから生活苦に喘ぐ中年の姿を見ることが多くなるだろう。
生徒がその姿を見て、何を思うか?

「勉強して大企業に就職しても、食っていけねえじゃねえか!」

こう悟った学生の中から、個人事業主として生きていく人が出てくる。
学生のうちに起業家になる人も多くなる。

学校教育が変革を迫られるのは、その時だ。

個人として生きていくのだから、軍隊式に部下を統率しようにもその部下はいない。

虎の子の部下が出来たところで、体罰などをやれば一瞬で部下を失う。
悪い噂が駆け巡り、事業をたたまなければならなくなる。

他人と同じことをするのは自殺行為。
他人と異なる特徴を前面に出さないと、個人が生き残るのは非常に難しい。

「大企業に入る方法じゃない。1人でも生きられる方法を教えてくれ」

このニーズが社会に高まったとき、日本の教育制度は変わる。
変わらざるを得なくなる。

そうなるまで待てば「イジメっ子にはお咎めなし」という状況はなくなる。
イジメられっ子が堂々と学校に通えるようになる。

ただそれでは「今」イジメに苦しむ生徒の解決策にはならない。

「今」イジメっ子から殴られている。
先生にチクっても、全く相手にされない。

それならどうするか?

こちらも先生など相手にせず、警察に通報すればいい。

殴るのは普通に暴行罪になる。

先生にも体面がある。
先生は通報を必死に止めるだろう。

だが知ったこっちゃない。

そうなる原因を作ったのは先生だ。

こういう先生はイジメられっ子のことなど、これっぽっちも考えていない。
ただただ「自分さえ良ければ」で動いている。

そんな自分勝手な輩の命令など、聞くことはない。

イジメられたら警察に通報しよう。

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