久保建英の報道に対する苦言

FC東京の久保建英のレアル・マドリードBへの移籍が決まった。

この件についてのメディアの報道に、俺はウンザリしている。

18歳18歳言い過ぎ。
コパアメリカの合宿地に来てまでレアルレアル言い過ぎ。
久保久保久保久保言い過ぎ。

エルサルバドル戦での変幻自在のドリブルや針の穴を突くパスには驚かされた。
Jリーグでは、レッズも彼に苦しめられた。

それでもメディアは彼のプレーをあまり採り上げない。
彼の年齢ばかりが延々と繰り返される。

エルサルバドル戦で2ゴールを挙げた殊勲の選手は誰か?

この質問に即答できるサポーターは少ないだろう。
そもそもそういう報道をしようとしていないのだから。

ベンチにいる時の久保に向けて多くのカメラが向いている光景は、異様だ。

ピッチに立てば年齢は関係ない。

サッカー界のこの常識に沿った報道をすれば、あの試合で一番重点的に報じるべきなのは久保ではなく2ゴールを挙げた永井謙佑だ。

試合経過に無関係に報道するのは、永井に失礼だ。

地球の裏側にまで取材に行く人にも、もっと考えた質問は出来ないのか?

目の前のコパアメリカに向かって目の色を変えて臨む選手に向かってレアル関連の質問を連発しても、つれない返事されるのは当たり前だ。

せっかくブラジルまで行ったのなら、合宿地についてレポート出来ないのか?

日本代表が練習しているのは、パルメイラスの練習用グラウンド。
パルメイラスはサンパウロ州を代表するビッグクラブで、去年はカンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジルの国内リーグの1部)で優勝している。
国内リーグ開催中だろうがよその国の代表チームのために練習場を提供する懐の深さが、パルメイラスにはある。

こういう視点で報道出来ないのか?

移籍が決まった時も、そしてその後も、「レアルマドリード」の枕詞ばかりやたら目立つ。

レアルでプレーするという事は、ベイルとポジションを争うという事か?
ジダンの指示を受けて、モドリッチとパス交換するという事か?

日本のオールドメディアの報道からは、どうしてもそういうイメージが浮かぶ。

多くの人が今でもそういうイメージを持っているだろう。
実際、俺もすっかり騙された。

実際に彼がプレーするのはレアルのトップチームではなく、その下部組織のレアル・マドリードBだ。

日本のオールドメディアはスポーツをスポーツとして捉えていない。
飯のタネとしてしか考えていない。

売り上げ部数やアクセス数だけが目当ての釣り記事を作ろうとする。
だから読者は誤解する。

他の国でメディアがこういう作り方をする所は少ない。

レアルの補強の話題で他の国のメディアが一番話題にしているのは、チェルシーから加入したエデン・アザールだ。
久保とかでは断じてない。

メディアは読者を賢くするのが使命のはず。
やっぱり日本のメディアは読者を愚かにする。

そんな日本の喧騒から離れた場所で仕事できるのは、久保にとって良いことなのだろう。
彼が日本のメディアに潰されないように願う。

レアルのトップチームは悩める時期を過ごしている。

会長のペレスと喧嘩別れしたクリスティアーノ・ロナウドが去年ユベントスに完全移籍した。

これはレアルが得点力不足に苦しむことを意味していた。
実際、2018-2019シーズンではその前のシーズンと比べてラ・リーガだけで31ゴールも少なくなっていた。

ラ・リーガでは3位。
国王杯でも準決勝止まり。
チャンピオンズリーグではまさかのラウンド16での敗退。

サポーターの苦悩や不満が溜まっているはずだ。

久保はその苦悩を今すぐ解消できる立場にない。
最低でも半年の間はBチームでプレーする様に契約で決まっている。

レアルの場合、Bチームからトップチームに駆け上がってプレーするのは非常に険しい。

2018年のオフにレアルが補強した選手は6人。
そのうち内部昇格の選手はセルヒオ・レギロンただ1人。
レギロンは昨シーズンは22試合に出場したが、「スタメンの座をつかんだ」とは言い難い。

メガクラブであるが故に、外からの補強で済まそうとする。
この状況で久保がラ・リーガ1部のピッチに立つには、リーガ3部での圧倒的実績が必要だ。

ただ久保には、1部の試合に出る事を最終目標にしてほしくない。

1部の試合でもゴールを重ねる。
クラシコでも切れ味の良いアシストをする。

そうやってサポーターの深い苦悩を取り除く事を意識してほしい。

これを「意識高い」というのだろうか?

レアルの様なクラブでプレーする選手は皆、意識が高い。
意識が高くなくて、どうして成功できようか?

意識の高い者を貶すという日本の悪い風習に、彼は振り回されないでほしい。

成功を願う。

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