ゴール裏は熱く応援するエリアか否か?

ゴール裏は観戦する場所か?
ゴール裏は参戦する場所か?

これはサッカーファンの永遠のテーマである。

ゴール裏の最前列のど真ん中でゲーフラを掲げたサポーターに対して

「試合中に掲げたら試合が見えない」
「君みたいなヤツがいるからゲーフラが禁止とかになる」
「お金を払って見に来てるんだ」

ツイッターにこういう投稿をしてゲーフラの撤去を求めるサポーターのつぶやきが話題になった。

これに対して批判のツイートを結構見かけた。

例えば

「全力でサポートするという覚悟を持ってほしい」
「爆心の後方に陣取っておいてこの発言はありえない」
「ゲーフラの件をこじつけるなど言語道断」

これに対して賛否両論の意見が飛び交っている。

https://twitter.com/yobo0112/status/1116178763870420992

ゴール裏がどういう場所か?

これについてはクラブ毎に色々意見が別れるだろう。

そもそもホームサポーターが入れるゴール裏が1ヶ所しか設けないクラブと2ヶ所に分けるクラブがある。

J1では鹿島アントラーズ、横浜F・マリノス、湘南ベルマーレ、ガンバ大阪、サンフレッチェ広島、大分トリニータはホームサポーター向けゴール裏が1ヶ所だ。

18クラブ中わずか6クラブという少数派だ。
これらのクラブでは「旗で視界が遮られても参戦を優先すべき」か「他のサポーターの邪魔にならないように応援を優先すべき」かの議論が起きたとき、厄介な事になるだろう。
ただし勝利を他の事より優先する傾向の強い鹿島サポーターだけは、話が別かもしれないが。

他の12クラブは、ホームサポーターが入れるゴール裏を2ヶ所に分けている。

片方を参戦エリアに、もう片方を観戦エリアにすれば良いだけの話だ。

浦和レッズのホームスタジアムである埼玉スタジアム2002では、レッズサポーター向けゴール裏を「北」と「南」に分けている。
「北」が参戦エリアであり、「南」が観戦エリアになる。

浦和レッズ公式サイトにも、注意書きがある。

北ゴール裏:熱く応援するエリアです。特に中央エリアは立って応援する方が多いエリアになります。
南ゴール裏:ファミリーでの応援、子ども達が楽しく応援できるエリアです。原則として着席での観戦をお願いいたします。

冒頭に挙げたゲーフラの撤去を求めたサポーターは、埼スタの「北」の爆心地にいた。
つまり「立って応援する方が多い」北ゴール裏の中央エリアだった。

これの解決策は、ごくごく簡単だ。

「南」に行けばいい。

どこのスタジアムにも、どの社会にもローカルルールがある。

例えば交代制で拍子木を叩いて「火の用心」と唱えて町内を回るところがある。
こういう場所に引っ越して「うるさいから拍子木を叩くな」といきなり言っても、村八分にされるだけだ。

開店前に店内を全員で清掃する職場もある。
その店に配属された新入社員が「早く出社して掃除なんてやめてくれ」なんて言おうものなら、その社員はブラックリストに確実に載る。

これらの事例で「そんなローカルルールがあるなんて知らなかった」は通用しない。

まずはローカルルールに合わせるところか、始めなければいけない。
元からいる人全員に「自分に合わせろ」と言ったところで「何様だ?」と睨まれるのが関の山だ。

ゲーフラ撤去を求める「北」の例のサポーターの件も、同じことだ。

Jリーグでは、どのクラブも席種の説明を公式サイトでしている。
YouTubeを見れば「あそこの席はどんな雰囲気か」を大体つかめる。
知り合いのサポーターに口で、あるいはtwitterで訊けば教えてくれる人もいる。

こういう最低限の労力を惜しんでいきなりマイルールを周りの人に押し付けるのは、間違っている。

「クラブがもっと親切に説明すべき」という書き込みも見かけた。

その意見は、俺は違うと思う。
この程度のことは予備知識としてサポーターが入れておくべきものだ。

俺はなにも「ニワカはスタジアムに来るな」と意見しているわけではない。
「ニワカなら、まずローカルルールをわきまえろ」と伝えたいだけだ。

それなのに「こういうサッカーファンが新参者を追いやっている」という意見も見かけた。
もちろん、その意見も間違っている。

その場所やそのルールができた経緯を知ろうともせずにローカルルールを踏みにじる新参者は、信用されることはない。

サポーターにも色々いる。

大旗で視界を遮られようがチームをサポートしたい。
声を枯らして応援したい。
そういう「参戦派」のサポーターもいる。

サッカーの雰囲気を、まったりと楽しみたい。
スタジアムグルメを頬張りながら、家族とサッカーの楽しみを共有したい。
そういう「観戦派」のサポーターもいる。

埼スタでホームサポ向けゴール裏を2ヶ所に分けているのは、「参戦派」と「観戦派」同士で不必要ないさかいを生まないようにする知恵である。

ローカルルールを無視するのは、その不必要ないさかいを生んでクラブスタッフの知恵を無にする行為だ。

最低限のローカルルールは尊重しよう。

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