先発メンバーを入れ替えるのはOKなのか?

前回の記事の続きで、今回もACL関連の内容。
鹿島アントラーズとサンフレッチェ広島のグループについて触れる。

【グループE】

◆試合結果
鹿島アントラーズ 2-1 ジョホール・ダルル・タクジムFC
慶南FC 2-2 山東魯能

◆順位表
1. 鹿島アントラーズ 3
2. 山東魯能 1
3. 慶南FC 1
4. ジョホール・ダルル・タクジムFC 0

「鹿島アントラーズは去年アジア王者になった割にはジョホール戦で苦しんだ」という印象を持った。

数ヶ月前にタイトルを獲っていたからとはいえ、スムースに勝てるとは限らない。

【グループF】

◆試合結果
メルボルン・ビクトリー 1-3 大邱FC
広州恒大 2-0 サンフレッチェ広島

◆順位表
1. 大邱FC 3
2. 広州恒大 3
3. メルボルン・ビクトリー 0
4. サンフレッチェ広島 0

浦和レッズサポーターの俺にとって本来よその日本勢が勝とうが負けようが、本来どうでもいい。

だがACLは国別に出場枠が分かれている。
出場枠には、直近のACLでの戦績も加味される。

だからあまり変な負け方をされるのは好ましくない。

広州恒大は3月1日のホームでの中超開幕戦の天津天海戦から、今回の試合でいじった先発選手は4人のみ。
サンフレッチェ広島はホームでのJリーグ開幕戦ジュビロ磐田戦から、同じ中3日の今回の試合で先発選手11人を全員入れ替えている。

で、試合では敗れた。
完全ターンオーバーを敷いた監督の城福浩を批判する意見を、ツイッターでチラホラ見かけた。

完全ターンオーバーも、時として立派な戦術になる。
主力を温存しながら結果を残すのは、監督に必須のチームマネジメントでもある。
実際にそんな例はたくさんある。

ただ試合では負けた。

勝負事は結果が全て。
特にプロでは結果がモノを言う。

先発を完全に裏返しても勝てば「主力を休めて勝たせた名将だ」と讃えられ、負ければ「監督辞めろ」と叩かれる。

それで終わらせると、話が結構乱暴なものになる。
だからもう少しこの問題を掘り下げたい。

今回の場合、完全ターンオーバーはOKなのかNGなのか?

俺は先発を完全に入れ替えた事自体は、実は問題ないと思う。

ただしその選手起用が、磐田戦でも広州恒大戦でも勝つための最善の選択肢であればの話だ。

実際はジュビロ磐田には引き分けて、広州恒大には負けている。

俺は先に試合をした磐田戦の段階で、先発メンバーの選択ミスを犯してしまったと見ている。

だから選手を入れ替えれば問題が起こる。
入れ替えなくても選手の疲労が溜まって試合しにくくなる。

そもそもサンフレッチェ広島のチームスタッフは、「アウェーで広州恒大と闘う事」について本気で調べたのか?

俺はこの点に大きな疑問を持っている。

広島はJ1の中では使える金がどちらかといえば少ない方の部類に入る。
ただし「少ない」と言っても、「際立って少ない」とは言えないクラブでもある。

J1平均に迫る営業収入が有れば、現地視察が可能だったはず。
これまで広州恒大と闘った日本勢のクラブに話を伺ってみてもいい。
これはチームにどんなに怪我人が多くても出来たはずだ。

国際大会で闘う上で非常に重要な「事前の調査」の部分が、広島には物足りない。

広州天河体育中心で広州恒大と闘うのがどういう事か?

それを少しでも真剣に調べようとすれば、東アジアで1、2を争う位選手に重圧のかかる恐ろしい場所だと分かるはずだ。

重圧の大きい場所で大事な大会に参戦するなら、当然先発は経験豊富なベテランを中心にしなければいけない。

大アウェーの広州恒大戦で城福は22歳のDF 荒木隼人、18歳のMF東俊希、21歳のMF森島司、18歳のFW松本大弥といった4人もの若手を送り出してしまった。

前売券販売が中止された時の埼スタでの入場者数に迫る48,216人の猛コールの中で敵地で敗れてしまったら、経験のほとんどない若手の中には心に傷を長く負う者も出てくる。

完全ターンオーバーするならば、若い彼らを磐田戦に出して、31歳のMF柏好文や31歳のFWパトリックを広州恒大戦の方に出せば良かったじゃないか。

今回の場合、磐田戦にベテランをぶつけた状態で完全ターンオーバーを敷いた決断は間違っている。
完全ターンオーバーを敷くならば、磐田戦でベテランを休ませるべきだった。

だからと言って、今回の件で「悪いのは全て広島だ」とは思っていない。

AFC Champions League 2019 Competition Regulations(2019年ACL大会規約)の3.3.4条にこんな条文が載っている。

Each Participating Club shall undertake to field their strongest team throughout the Competition.
(参加各クラブは大会期間を通じ最も強いチームを派遣するのを約束しなければならない)

この条文は、2通りの解釈ができる。

1つ目は「ユースチームやセカンドチームではなく、トップチームを」という解釈だ。

2つ目は「チームは選手で構成するのだから、最も強い選手で固めたチームを」という解釈だ。

後者の解釈なら、かつてのJリーグで問題になった「ベストメンバー規定」がACLでも有ることになる。

AFC(アジアサッカー連盟)が後者の解釈をしているとすれば、今回の件はAFCにも責任がある。

去年もセレッソ大阪があからさまに先発を落として敵地の広州恒大戦に臨み、なす術なく敗れた。
これで可能性のあったグループステージ突破が消えた。

AFCはこういう問題を放置していた事になる。
早い話が、AFCはセレッソにも広島にもナメられている。

もう少し賞金を増額するなどして、大会の価値を高めないといけない所にきている、

さて、もう1試合ではメルボルン・ビクトリーは大邱FCに逆転負けした。

メルボルン・ビクトリーはここ4試合、勝利に見放されている。

チームは苦しんでいるが、広島と違い今週末のAリーグの試合はない。
体力充分の状態で敵地広島に乗り込むだろう。

そう。12日の火曜日には本田圭佑が広島ビッグアーチでサンフレッチェ広島の選手を向こうに回して闘っている可能性が非常に高い。

さすがにこの試合でのメディアの注目度は高いだろう。
そこでもメンツを落とすようなら、城福が火だるまになっても止むなしだ。

醜い試合をしないように願う。

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