陽気なブラジル人の陽気なサッカー熱
俺は某ブラジリアンショップに行ってきた。
店内の大型ビジョンでは、サッカー番組を放送していた。
コリンチャンス、フルミネンセといったブラジル屈指のクラブの試合を解説していた。
そうしたら、解説している内にヒートアップして、持っていた楽器を鳴らし始めてサンバを演奏し始めた。
ブラジル人は陽気だ。
ちなみに店内でも挨拶程度のサッカー談義をしていた人達がいた。
「ブラジル人はサッカーに熱狂する人が多い」とつくづく思う。
南半球にあるブラジルは、今は真夏。
雪の降らないサンパウロやリオの真夏は、俺が思うにあまりサッカーに適した時期ではない。
そんなブラジルでも、サッカーの公式戦は行われている。
全国選手権であるカンピオナート・ブラジレイロ(Campeonato Brasileiro)は4月下旬から12月上旬にかけて行われる。
その合間の真夏には、州の中だけでのリーグ戦である州選手権が行われる。
選手の移動距離が少なくて済む州単位の大会を、暑い時期にやる訳だ。
州の中だけの大会とはいっても10試合以上もやる本格的な規模のものだ。
戦績が悪いと下部リーグに降格する。
全国選手権に参戦せずに州選手権にだけ登場するクラブも珍しくない(先日紹介したカボフリエンセもその一例だ)。
この州選手権はブラジル独特の文化だ。
全国選手権の発足は1971年と、比較的新しい。
それ以前のブラジル人にとって、サッカーリーグとは州選手権を意味していた。
サンサン戦(サンパウロFC対サントスの試合)やフラフル戦(フラメンゴ対フルミネンセの試合)といった名カードが語り継がれてきた。
サンパウロ州選手権(Campeonato Paulista)の発足は1902年。
リオ州選手権(Campeonato Carioca)の発足は1906年。
古くから親しまれてきた大会だ。
今、これをやると当然選手にとって過密日程になる。
実際、試合数はどの国よりも多い。
「州選手権を続ける意義が有るのか?」
そんな議論が毎年の様に交わされてきた。
それでも歴史的経緯から、今日も州選手権ら続いている。
ブラジル人にオフシーズンは無い。
ブラジル人はサッカーを愛している。
サッカー熱が熱くて陽気な人達が山ほどいる。
でも、そんなブラジル人を羨ましく思わなくてもいい。
日本でも今年のJリーグが開幕した。
日本にだって週末の熱狂が有る。
サッカーの熱狂が帰ってくる。
Love football?
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