ある元サッカー選手の早すぎる訃報

また1人、サッカー選手がこの世を去ってしまった。

ダニエル・シルバ・ドス・サントス。

Jリーグではヴァンフォーレ甲府、名古屋グランパス、大分トリニータでプレー。
肺癌が発覚した為、2015年をもって大分トリニータを退団し、現役引退した。

最後に彼が仕事をしたのはカボフリエンセというブラジルのクラブのU-17の監督兼U-20のコーチだった。
去年の事だった。

リオデジャネイロは今は州選手権の時期だ。
長距離移動の厳しい真夏(ブラジルは日本と四季が逆転している)には、全国選手権ではなく州選手権を行う。

カボフリエンセはこのリオ州選手権に参戦しているが、全国選手権のカンピオナート・ブラジレイロには参戦していない。

つまりトップチームは1年の半年以上、公式戦をしない事になる。

ブラジレイロでの入場料収入、グッズ収入が無いのに、どうやってスタッフや選手を食わせているのだろうか?

おそらく移籍金に違いない。

才能ある若手を発掘し、手塩にかけて育てる。
そして満を持して州選手権のピッチに出し、他のクラブのスカウトに高値で買ってもらう。

この手のクラブでは、おそらく「今年の目標は○○人選手を売却すること」と会長から発破が掛かっているに違いない。

そういう事情を考えると、ダニエルが指導していたU-17やU-20は非常に重要なポジションだと考えられる。
末期癌に体が蝕まれている状況でも、それでもクラブの幹部はダニエルの能力を高く買っていた事になる。

ここまで書いたが、俺はダニエルがいるクラブを応援した事はない。
選手としてのダニエル個人を応援した事もない。
それどころかJリーガーとしてのダニエルをよく知らない。

ただ、これだけは言える。

日本人のサポーターからも、ブラジルの隣人たちからも、ダニエルは愛されている。

現役時代から肺癌で苦しんでいた。
相当堪えてプレーしていたに違いない。

現役引退した時は、無念だっただろう。
それでもサッカーを追い求めるダニエルの心意気をリスペクトしないでいられない。

一方で、こうも思う。

レストランの中に喫煙席が有るのは日本ぐらいだ。
他の国では建物内完全禁煙がグローバルスタンダードだ。

外でタバコを吸われる分には、その喫煙者を避けて通れば受動喫煙を避けられる。

だがよく知らないレストランに入り、案内された席が喫煙席の目と鼻の先だったら、タバコの煙が直撃する。
食事を終えた際にボードを返す時のボード置き場にタバコの吸い殻なんて置かれた日には、受動喫煙から逃れられない。

分煙とは受動喫煙をまともに受けること。

タバコの煙は気管支に深刻な影響を与える。
これは疑問の余地がない。

現在、日本では残念ながら建物の2階以上を全席喫煙席にする様に厚生労働省は省令を変えるという。

本当に来年オリンピックを開催しようとしている国なのか?

こんな状況でなかったら、ダニエルはもうちょっとは長生きできていただろう。
それどころか、もしかしたら肺癌にすらなっていなかったかもしれない。

そう思うとやりきれない。
政治家の利権は人の命より重いのか?


いくらなんでも、早すぎる。
訃報が来るのが早すぎる。

少しでも気管支疾患の患者を減らして長生きできる社会になるように願う。

ダニエルの冥福を祈っている。

安らかに眠れ。

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