玉田の名古屋退団などについてのあれこれ

名古屋グランパスの玉田圭司のインスタグラムでの投稿が話題になっている。


「労いの言葉の1つもなかったことにはがっかりしました」

退団を告げられた時の投稿だ。


事実上の親会社であるトヨタの景気は不透明だ。
だから「人件費を削りたい」という思惑をトヨタが持っていたとしても、不思議ではない。

それでも、選手をクビにする場合の作法があるだろう。

玉田はベテランであり、主力としてプレーしてきた。
当然彼は多くのサポーターを抱えている。

そういう選手に、シーズン中でなくシーズン終了後に契約非更新を公にするクラブの姿勢はどうなのか?

そのタイミングで公にされると、玉田はサポーターの目の前で最後の挨拶すら出来なくなる。

これでは「名古屋グランパスはサッカーも選手もリスペクトしないクラブだ」とサポーターに印象づけるだけだ。

サッカーでは、実際にボールを動かすのは選手だ。

だがその選手は、自分だけでプレーしている訳ではない。
サポーターやスポンサー、クラブの裏方の協力が有ってこそ質の高いプレーが出来る。
自分だけでプレーしなければならなくなると、選手の矢印がバラバラになりチームプレーにならない。

ジョー等の実力者が居ながら最後まで残留争いに絡んでいたのは、この辺が原因だろう。

ただ、玉田自身にも問題がないわけではない。

「名古屋からオファーが来た時点で、名古屋一択」という内容の事を言っていたと言う。

これは名古屋サポーターを喜ばせるセリフだ。
ただ自分の価値を落としてしまう言葉にもなる。

「ひどい扱いをするなら、ヨソに移籍してやっても良いんだぜ」

そういう部分をフロントに感じさせるからこそ、フロントも選手を無碍にできなくなる。

「名古屋一択」と断言したことで、名古屋のフロントに「どうせ玉田にはウチしかないんだから」と安く扱うことを許してしまっていたのではないか?

サッカーでもパスコースが2つ有るからこそ、相手は簡単にボールの奪いどころを見極められなくなる。
選択肢を複数用意しておくのが、世渡りの基本だ。

玉田はかつてもんじゃ屋を経営していた。
この辺の世渡りのまずさが、もんじゃ屋の閉店にも関わっているのでは?

彼は2009年1月に、母校の習志野高校の近くの千葉県津田沼にもんじゃ屋をオープンした。

この時期は、名古屋グランパスの選手として活躍していた時期だ。

門外漢の飲食店の経営は非常に難しい。

選手やサラリーマンなら、一芸に秀でていさえすれば何とか立ち回れる。
バランスシートを読めなくてもトイレの手入れが出来なくても、ボールを上手く動かせれば選手としてやっていける。
確定申告できなくても重役の取引先を知らなくても、数字さえ出せれば営業職としては合格だ。

ただ経営者ともなると、全ての部署を知らなければいけない。

ボール扱いのスペシャリストにもカリスマ営業マンにもなる必要はない。
ただし必要な時に必要な指示を出せるように、厨房の中の事も経理の部分も把握しておかなければいけない。
原料の流通事情も知っておかなければいけないし、簿記3級程度で良いから青色申告の知識も持っていないといけない。

必要な指示を出すためには、定期的に店舗に顔を出さなければいけない。
そういう事が、愛知県のクラブにいながら千葉県の店に対してできるのか?

彼の場合は、もんじゃ屋を出すならまず愛知県に出すべきだった。
その店舗が軌道に乗った時に、2号店として津田沼に出店すべきだった。

店を複数出していれば、どちらかが潰れても残りの店でなんとかなる。

玉田はドリブラーだから、選択肢を他に用意することはあまり頭の中にはなかったのかもしれない。
人を使うことをあまり考えてこなかったのかもしれない。

そんな彼もいつまでも若くない。
これからは選択肢を多く用意して、人を上手く使えるように願う。



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