堀が浦和を追われた理由を考える

浦和レッズの堀が、とうとう監督の契約を解除された。

こうなった原因は、言葉力の無さにあると俺は見ている。

選手時代は、自分がピッチに立つ立場だ。
だから自分がなんとかすれば良かった。

監督は、人を使う立場だ。
自分がピッチに立って何とか出来る立場ではない。
だからこそ、選手を動かす言葉が堀には必要だったのだ。

選手としては、彼は優秀だっただろう。
コーチとしても長く指揮官を支えていた。
監督としては、緊急登板の時に最も能力を発揮するタイプだ。
J1残留だったりACL優勝だったりと、過去の2度の緊急登板では2度共ミッションを果たしている。

たがシーズン当初から指揮を取る通常体制での監督となると、1勝2分け4敗の平凡未満の落ち武者に成り下がる。

選手なら、自分がピッチでやれば良い。
コーチでも、自分が意図するプレーを教えるためにピッチで手本を見せる事が出来る。
監督でも緊急登板なら、選手全員のケツに火が点いている。
監督にあれこれ言われなくても、選手なら当然闘うだろう。
そうやって辛くもJ1に残ったり、火事場の馬鹿力でアジア王者になったりした。

だがそのACLと並行していたJリーグや天皇杯、ルヴァン杯、あるいは今年のJリーグでの戦績は、惨憺たるもの。

選手には、去年の国内大会を「ACLの裏カード」だと思われていたのではないか?
いくら浦和の漢でも、選手も人間だ。
膝や足首が悲鳴を上げれば、腰が引けたプレーになりがちだ。
選手のそういう心理状態に何も施さないまま、ピッチに送り出していたのではないか?

そういう時こそ、ロッカールームで選手の心に火を点ける言葉を掛けるべきではなかったか?
「並」の大会だからこそ、ともすればダレがちな心理を言葉力で引き締めるべきではなかったか?
自分がしたくても出来ないプレーを、短く鋭い言葉で伝えるべきではなかったか?

この点では、前任者のミシャが上手だった。
ミシャと堀の記者会見を比べれば分かる。
ミシャは洒落の効いた言葉を混ぜながら通訳が悲鳴をあげるほど長く喋っていた。
堀の記者会見は、いつも平々凡々であっという間に終わる。

「ライオンに追われてる時、ウサギは脚が攣るか?」
こう言われれば、選手はピッチで走り続けるにはどうするかを考えるだろう。
「ライオンはいつも吠えたりしない。襲うのは要所々々の時だけだ」
こう言われれば、プレスを掛けるタイミングはいつかを選手同士で話し合うようになる。

部下を動かすには、言葉が重要だ。
堀には、方針演説に重点を置いてほしかった。
ああ堀に言葉力が有ったなら。

バックパスは過去で、横パスは未来だ。
パスは未来に出せ。
明日に向かってボールを運べ。
未来が見えたら、あるべき場所にすぐにボールを撃ち込め。

この言葉をレッズの選手に捧げたい。



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