出稽古で揉まれるからこそ異国で闘える

今まで日本代表の一員として長らくやってきた岡崎慎司が、国内でばかり代表戦をする事に疑問のツイートをしている。

アジアカップは5月ではなく1月。大変失礼しました。

例によって例のごとく、日本代表は国内でばかり練習試合を組んでいる。

1月に控えるアジアカップの会場が日本だとか、国外組ばかりで外国でのプレー経験が豊富な選手だけで構成されているとかなら、ホームでだけ試合を組んでも問題ない。

だがアジアカップはUAEで行われる。
チームにはJリーグでプレーする若い選手もいる。

そういう者を外国人の観客でぎっしり埋まった異国の真剣勝負の場にいきなり放り込まれれば、どうなるのか?

各年代別代表で外国での試合を経験してるかもしれない。
だが年代別代表の大会の観客席が埋まった試しがあるか?
観客を見つけるのも難しい試合でアウェーの経験を積めると思うのは、間違いだ。

ACLやチャンピオンズリーグで、なぜアウェーのチームが勝つのが難しいか?

敵サポーターのブーイングをまともに受ける中で闘わなければいけないからだ。

バスで移動すれば、敵サポーターに指で「3-0で勝ってやる」と挑発される。
スタジアムの周りを歩けば、人種差別的な暴言を吐かれる。

そういう洗礼を浴びてこそ、アウェーでの経験が活きる。

断言するが、ワールドカップ終了後の親善試合5試合を全部ホームでやる様なチームは間違いなくアジアカップで大苦戦する。

なぜなら、どの選手からもサポーターの声援についてのコメントがないからだ。

俺は去年ACL観戦ツアーでアウェーに行ったから分かる。
敵地、それも外国に行けば、ホームのサポーターの有り難みを痛感する。
サポーターの有り難みが骨身に染みていれば、試合後のインタビューでもサポーターに感謝する言葉が自然に出てくる。

逆に言えば、サポーターの有り難みを忘れてしまう環境に選手は完全に慣れてしまっている。

正直東口や室屋、三浦のように数試合のACL以外ではほとんど日本でしか試合して来なかった選手は「大丈夫か?」と感じる。

ワールドカップのように中立地開催の大会でもない限り、ホーム&アウェーでの開催が基本だ。
JリーグでもACLでもブンデスリーガでもイングランドプレミアでもそうだ。
1試合ホームでやれば、1試合アウェーでやるのが公平な大会の姿だ。

そういう出稽古で容赦なく揉まれるからこそ、ホームでの試合の時にサポーターへの感謝の言葉が自然に口から出てくる。
それで初めてサポーターの声を自分たちの力に変える事ができる。

5試合ホームで開催して、全くアウェーで開催しない。

この日本代表の立場に疑問を感じない方がどうかしてる。

こういう意見をツイッターに出すと、「金になるからホームでだけやるのは常識だろ」と返す者が必ずいる。

それはそれで問題だ。

「全試合ホームでやらなければいけない程金が必要だ」という事は、それだけ「日本サッカー協会が他の国の協会よりもずっとずっと金を使っている」という事だ。
「協会は適切に金を使っているのか?」という調査をしないとまずい事になる。
なぜなら他の国では日本よりはるかに少ない稼ぎの中で予算を回しているからだ。

いずれにせよ、ホームでばかり代表戦を組む日本サッカー協会の姿勢はおかしい。
岡崎が疑問視するのは当然だ。

アジアカップは負けても良い大会ではない。

今の段階で下手な試合運びをしても、監督の責任問題にまでする必要はないだろう。
だがアジアカップで早期敗退すれば、それは日本のサッカーの大幅な後退を意味する。

つまり監督の責任問題に発展する。

その時「たった半年でなぜ?」と言ったところで、それはもはや言い訳でしかない。
国内リーグではもっと短い期間で首が飛ぶ監督などいくらでもいる。

ちゃんと異国の地で闘えるようにしないと。

「金になるか」ではなく、「強くなるか」で動いてほしい。



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